S&P500と無相関のビットコイン


効果的に分散投資をするためには、同じ値動きをする銘柄を組み合わせてもリスクは小さくならないので、相関係数の低い(反対の値動きをする)ものを組み合わせる必要があります。

最近はグローバル化で世界各国の景気の連動性が高まり、各国の株式の相関も高まっているため、分散効果を高めるためには株式と逆相関の金(ゴールド)を組み入れると良いという話はよく聞きます。

しかし、長期的な金の実質リターンは下図の通りほぼ0%なので、私は今のところは金に投資するつもりはありません。もし1億円くらい持っていたら半分くらいは安心のために金にしておくかもしれませんが・・・
「株式投資の未来」 ジェレミー・シーゲル著、日経BP社、195ページより引用

ところで、今年に入って急騰しているビットコインは金にたとえて「デジタル・ゴールド」と呼ばれることもあるそうです。ビットコインも他の資産と異なる動きをするようなので、ポートフォリオに組み入れるとリスクを下げる効果がありそうです。

米国株とビットコインの相関を調べようと思ったのですが、どこで調べればいいのか分からなかったので、今回はS&P500とビットコインの日次データから相関係数を計算してみました。

S&P500とビットコイン(BTC/USD)

下グラフはS&P500とビットコイン(BTC/USD)の散布図です。
※ビットコイン(BTC/USD)の日次データはCoinMarketCap、S&P500はYahoo Financeのものを使いました。期間は2013/4/29~2017/10/17です。
相関係数(CORREL関数で計算)は-0.014でした。相関係数は1に近いほど同じ値動き、-1に近いほど反対の値動き、0だと無関係の動きです。やっぱりビットコインはS&P500とほとんど無関係の動きをしているようです。

S&P500とイーサ(ETH/USD)

ビットコインに次いで時価総額が大きいイーサ(ETH/USD)の場合も計算してみました。イーサ(ETH/USD)の日次データはCoinMarketCapのものを使いました。期間はビットコインよりも短く、2015/8/7~2017/10/17です。

相関係数は-0.014です。イーサもビットコインと同じく、S&P500とほぼ無関係の動きをするようです。

S&P500と金ETF(GLD)

同期間の金ETF(GLD)も計算してみました。

相関関数は-0.132で、これもほとんど無関係の動きをしています。


ポートフォリオの分散効果を高めるために、少しだけビットコインやイーサなどの暗号通貨や金ETFを組み入れるのも良さそうです。個人的には長期的にリターンを生まない金よりも、暗号通貨のほうが面白いかなと思いました。買うとしても、暴落しても大丈夫なようにほんの少額ですが。

ちなみに、今年6月に無料でもらった100円分のビットコインが8カ月で4.7倍になったという記事を書いたのですが、それから更に上昇して今では951円になっています。ビットコインから分裂したビットコインキャッシュ(60円)を合わせると1,011円です。1年間で10倍になりました。恐ろしい上昇ペースです。



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