(過去記事:配当課税が高いBUDとNVSの売却検討)
SRCL(ステリサイクル)
SRCLはアメリカ最大の医療廃棄物処理会社で、「千年投資の公理」では「業界2位の企業の15倍の規模があり、大規模で密度の高い配送ネットワークが利益率とROCを高めている(要約)」と紹介されていました。アメリカの医療廃棄物産業は規制が厳しいため、圧倒的なシェアをもつSRCLには競争優位性があるようです。
同じ廃棄物処理会社の14年連続増配のWM(ウェイスト・マネジメント)は以前から買いたいと思っていたのですが、WMは株価が堅調すぎるので最近下落しているSRCLを選びました。
SRCLは同業種を積極的に買収することで成長してきましたが、2015年に書類廃棄サービスのシュレッドイットを買収して以降はうまくいっていないようです。昨年は会計処理のミスにより株価は34%下落しました。また、規制が厳しい産業なのでトランプ政権のオバマケア廃止や規制緩和の打撃を強く受けるようです。
過去10年の売上高成長率は年率16.2%と高いです。
一方で利益率は低下してきています。ROICは2007年には11.3%だったのが、2016年には4.1%になっています。
設備投資はあまりかからず、フリーキャッシュフローは安定しています。
無配当ですが、自社株買いは行っているようで、発行済株式数は少しずつ減っています。1株当たりフリーキャッシュフローは過去10年間で年率13%の増加です。
現在、PERは37.7ですが、予想PERは15.1です。モーニングスターによると過去10年のPERは27〜45だったので、成長率を考えると現在の水準は割安だと思いました。
MDT(メドトロニック)
MDTは40年連続増配の医療機器会社です。2015年にアイルランドのヘルスケア製品大手コヴィディエンを買収し、本社を法人税率35%のアメリカから12.5%のアイルランドに移しましたが、アイルランド株の配当には20%の現地源泉税がかかるそうです。法人税は表面税率と実効税率がかなり違うようなのでどちらが良いのかよく分かりませんね。
業績は以下の通りです。コヴィディエン買収の影響か2016年は売上が大きく増えています。
フリーキャッシュフローは安定しています。
増配余地はまだまだ大きそうです。1株当たりフリーキャッシュフローは過去10年間で年率4.3%の増加です。
現在、PERは29.0、予想PERは15.4です。配当利回りは2.1%(過去5年平均は2.1%)です。配当利回りはあまり高くはありませんが、増配率は過去10年で14.7%、過去5年でも11.6%もあります。アイルランドは配当課税が20%と高いようですが、30%のBUDや35%のNVSに比べるとまだ許容範囲かなと思います。
GSK(グラクソ・スミスクライン)
SRCLとMDTだけだと目先の受取配当額がかなり減ってしまうので、GSKも購入しました。英国株のADRなので現地源泉税は非課税、配当利回りは5.2%(過去5年平均は5.5%)です。株価は年初来で1.3%、S&P500の+9.9%を大きく下回っています。予想PERは14.0です。
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余白多かったですよね。
返信削除あれは、メモ欄なんでしょうか?笑笑
千年投資の公理、とても良い本でした。
削除謎の余白はメモ欄なんでしょうか…笑