パラノイアのためのビットコイン


アスワス・ダモダラン氏はビットコインについて、パラノイアによってパラノイアのために設計された通貨だという形容をしています。
Bitcoin as a currency designed by the paranoid for the paranoid, and I have never meant that as a critique, since in the untrustworthy world that we live in, paranoia is a justifiable posture.

これはたしかにその通りで、長期保有者はたぶん国家や社会に対して不信感をもっているパラノイアが多かったんじゃないかなと思います。

しかし、最近ではビットコインは必要以上に偏執的で必要ないと断じる人のほうがむしろ過度に楽観的すぎるように思えるんですよね。
(パラノイアの対義語はプロノイアっていうらしいです。)

高インフレだけならまあ別に株式でもヘッジできるのでそこまで気にしなくてもいいかと思えますが、世界的なポピュリズム傾向、米政権による米ドルの武器化、関税の武器化、ブロック経済化とかをみると、これはもう政府の暴力によってのみ成り立っている証券とか不動産みたいな資産だけでやっていこうとするのは厳しいんじゃないかなと。日本も相当怪しくなってる感じがしますし。

ビットコインが受け入れられない人にとってはゴールドでも良いですが、有事の際に国外に逃げるつもりあるなら金地金を持っていくのはほぼ不可能でしょうし、物理的な保管スペースも必要なので逃げるつもりがなくても有事想定なら結構厳しいと思うんですよね。庭があるなら近所の人に見られないように庭に埋めるのみたいなのが良いんでしょうけど。
(私は外国で生きていける気がしないですし、安全そうな国はお金が足りないので無理そうです…)

現状で自国政府が信用できない国に住んでいる人たちはビットコインよりも断然米ドルステーブルコインを使っているようですが、アメリカがいよいよ怪しくなったらステーブルコインも当然駄目になる訳ですから、今はビットコインとかゴールドみたいな資産は先進国の一般市民にとっても重要になってきているんじゃないかなと思っています。



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