ウエストパック銀行はオーストラリアの四大市中銀行の一つで、配当利回り5.53%(現時点)の高配当株です。
オーストラリア株ですが、ADR(米国預託証券)の形で米国に上場しているので、米ドル建てで取引をしたり、配当を受け取ることができます。
配当案内書を見ると、課税は国内税率の20.315%のみで、国外税率の欄は0%になっていました。
オーストラリア株は現地の源泉徴収税が30%だと思っていたのですが、勘違いで実際はイギリスと同じで非課税だったようです。
外国の源泉徴収税は外国税額控除を受けることで一部は取り戻せるらしいのですが、控除限度額は下の式で計算されるので、私のように低所得の場合は取り戻せる額がかなり小さくなってしまいます。
ですので、イギリスなど源泉税が掛からない株のほうが嬉しいです。
所得税の控除限度額=その年分の所得税の額×(その年分の国外所得金額/その年分の所得総額)
また、ADRの場合、私が使っているマネックス証券では「ADR手数料」というものが引かれます。
ウエストパック銀行の場合、税引き後の配当が$26.48に対して、ADR手数料は$0.24なので、1%未満です。
ADR手数料は調べてもはっきりと分からなかったのですが、私の保有銘柄のなかでは、だいたい配当の1%前後の手数料が多いです。
例外として、HSBCとロイヤル・ダッチ・シェル(B株)は今のところ手数料がゼロで、ユニリーバは税引き後配当の1.76%も引かれていました。
それでも外国株のETFの信託報酬に比べると圧倒的に安いですし、イギリス株やオーストラリア株の配当をドルで受け取れるのは配当再投資の手間がかからず、魅力的だと思っています。
最近購入したアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー株)やノバルティス(スイス株)はまだ配当を受け取っていないのですが、ADR手数料や源泉徴収税がどうなっているのか楽しみです。
スイスの源泉徴収税率は35%だと思うのですが…
ところで、私は昨年は日本株で110万円ほどの損失を出していて、含み益のあるウエストパック銀行株は損益通算するために既に売却してしまっています。
譲渡損失の繰越控除は翌年以降3年間なので、配当(年間20万円強)だけでは控除しきれず、利益が出ている株は確定させたほうが良いと考えました。
ウエストパック銀行は利益も十分出ていて、源泉徴収税率が30%だと勘違いしていたので、同じ高配当銀行株なら源泉税を取られないHSBCのほうが良いのではと思い、HSBCに買い替えました。
ですが、源泉税がゼロならウエストパック銀行も魅力的に思えてきました。
(「株式投資の未来」 ジェレミー・シーゲル著、日経BP社、201ページより引用)
ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると、オーストラリアはスウェーデンに次いで、株式リターン第2位の国です。
日本の証券会社で買えるオーストラリア株はウエストパック銀行の他に、BHPビリトン(BHP)とリオ・ティント(RIO)があるようです。
BHPビリトンは高配当株というイメージがあったのですが、コモディティ価格の下落の影響で減配になり、現在の配当利回りは1.62%です。
リオ・ティントも同じく減配したようですが、配当利回りは3.94%、まだ高配当を維持しているようです。
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