各セクターのトータルリターン比較(過去5~15年)


ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると、全セクター中、長期(1957年~2003年)の実質リターンが最も高かったのはヘルスケアの14.19%、次いで生活必需品の13.36%でした。私のポートフォリオはこれをもとに生活必需品とヘルスケアの比率を高めています。
(過去記事:セクターと成長性の罠
長期ではヘルスケアと生活必需品セクターが高リターンでしたが、最近ではどうだったのかが気になったので調べてみました。
※比較にはSPDR(ステート・ストリート)のセクターETFを使いましたが、SPDRには電気通信セクターがなく、テクノロジーに含まれているようです。不動産(XLRE)は組成されて間もないETFなので除外しました。データ元はモーニングスターです。

まずは過去5年の比較です。
最高はヘルスケア、最低はエネルギーでした。原油安でエネルギーセクターが低リターンがだったのは分かりますが、生活必需品もS&P500以下です。公益も低いのでディフェンシブ高配当は弱かったようです。

次は過去10年です。
最高は一般消費財、最低は金融でした。リーマンショックで金融セクターの株価はいまだ10年前の水準を回復していませんが、配当込みでやっと僅かにプラスになったようです。
最後に15年です。
最高は一般消費財、最低は金融で、この2セクター以外はほぼ横並びでした。一般消費財は高パフォーマンスだったAMZN(アマゾン)を多く(現時点で14%です)含んでいるからか、過去10年でも1位、過去5年で2位の好成績を収めています。

超長期では今後もヘルスケアや生活必需品セクターが高リターンなのかもしれませんが、5~15年くらいの期間ではやっぱり分かりません。個人的には暴落に強いはずの生活必需品セクターが一番魅力的に思えるのですが、運用期間が短い場合はS&P500を選ぶのが良さそうです。



よろしければ応援クリックお願いします
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

コメント