グロス・リターンとネット・リターン


私はポートフォリオの週次のリターン(円換算)を記録していて、ベンチマークとしてSP500TR(S&P500を配当再投資したときのトータルリターン指数)を使っています。2016年来では、SP500TRが11.19%に対して、私のポートフォリオは10.25%なので0.94%ポイント下回っています。
今日初めて知ったのですが、トータルリターンにはグロスとネットがあります。ネット・リターンは源泉税を控除した後の(課税後)配当を再投資した場合のリターンで、グロス・リターンは源泉税を考慮せず(課税前)配当を再投資した場合のリターンです。S&P500の場合、SP500TRはグロス・トータルリターンの指数で、ネット・トータルリターンはSP500NTRです。

この2指数を比較すると、2011年3月来でSP500TR(グロス)が+105.42%に対して、SP500NTR(ネット)は+97.49%でした。年率換算ではSP500TRが+12.37%に対して、SP500NTRは+11.66%で、グロスとネットでは0.71%ポイントの差があります。
日本人が米国株を配当再投資する場合、税率は28.2835%(現地10%+国内20.315%)なので、配当利回りが2%とすると、税引き後でリターンは0.57%ポイント下がります。SP500TRとSP500NTRの差は0.71%ポイントなので、SP500NTRに使われている税率は高めなのかもしれません。

SP500NTRと私のポートフォリオのリターン(円換算)を比較してみます。2016年来のSP500NTRが+10.25%に対して、私のポートフォリオは+10.35%なので、今度は0.10%ポイント上回りました。
また、S&P500配当貴族指数にもグロス・トータルリターンとネット・トータルリターンの指数があります。グロス・リターンはSPDAUDP、ネット・リターンはSPDAUDNです。ちなみに東証に上場している2044(米国配当貴族ETN)は円換算したSPDAUDNに連動するETNだそうです。
※S&P500配当貴族指数は、「S&P 500構成銘柄のうち、過去25年間連続して毎年増配している優良大型株」で構成される指数です。

この2指数を比較すると、2014年5月来でSPDAUDT(グロス)が+36.16%に対して、SPDAUDN(ネット)は+33.16%でした。年率換算ではSPDAUDTが+10.82%に対して、SPDAUDNは+10.00%で、グロスとネットでは0.82%ポイントの差があります。
今度はSPDAUDN(ネット)と私のポートフォリオのリターン(円換算)を比較してみます。2016年来のSPDAUDNが+9.45%に対して、私のポートフォリオは+10.35%なので、今度は0.90%ポイント上回りました。私のポートフォリオはS&P500よりはS&P500配当貴族指数に近い動きをしています。
グロス・リターンは税金を考慮していないので現実的ではなさそうですが、ネット・リターンをベンチマークにすると実際よりもリターンが良く見えてしまいそうなので、今後はSP500TRとSP500NTRの両方と比較するつもりです。あとはSPDAUDN(ネット)も参考に使います。

目標は税引き後の配当収入が100万円を超えることなので、市場平均に勝つか負けるかは重視していません。でもこれから長期投資を続ける上でなにか比較できるものがあったほうが分かりやすいので、これらの指数もチェックしていこうと思います。



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コメント

  1. フィリップグレアム2017/05/04 23:10

    こんにちは。ロナルドリードさん!
    いつも参考になります!
    再投資分は、手計算で補います。
    ありがとうございます。

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    1. フィリップグレアムさん、こんにちは。
      こちらこそ、いつもコメントありがとうございます。
      お役に立てていたらとても嬉しいです。

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