タイの日本人リタイアプア


優雅な生活を夢見てタイに移住した日本人年金生活者が、物価上昇で生活苦に陥っているという記事を読みました。2012年の最低賃金引き上げで物価が急上昇、さらに円安も加わって年金の購買力が落ちているようです。
(JBpress:「タイで優雅な年金生活」の夢が破綻、大惨事も

バンコクでは、数年前に200バーツ(約700円)くらいだったラーメンが、今では300~400バーツ(約1,000円~約1,300円)になっているそうです。和食居酒屋でお酒が入ると2000~3000バーツ(約7,000円~約1万円)。

「タイ=物価が安い」というイメージを持っていましたが、数年前の時点で日本と同じくらいだったんですね。日本だったら700円で美味しいラーメンが食べられるので、バンコクの1,000円超はかなり高く感じます。

さらに日本人居住区でマンションを借りると3万~4万バーツ(約10万円~約13万円)もするそうです。激安の屋台は治安・衛生上の理由でバンコクの主要道路から撤去される予定で、リタイアプアの年金生活者はチェンマイ、チェンライに移住しているそうです。

タイの大卒初任給は約4万円なので、日本人のリタイアプアは一応富裕層に入るそうですが、日本並みの生活水準を維持しようとすると生活費は嵩みますし、日本の生活に慣れた人が現地の平均的な生活水準まで下げるとストレスが溜まりそうです。


タイのインフレ率の推移を調べてみると、最近は落ち着いてきているようですが、それでも過去10年で20%くらい上がっています。日本は過去10年で3%程度です。
 出典:World Economic Outlook Database(IMF)

過去5年でタイバーツは対円で約32%上昇しているので、たしかに日本人年金生活者は辛そうですね。対米ドルでは約7%下落しているので、米国株の配当金生活は今のところ大丈夫そうです。


ビックマック指数をみても、タイは日本とそう変わらなくなっています。
出典:The Big Mac index(The Economist)

マレーシアは日本の6割程度ですが、最近のインフレ率はタイよりもやや高いです。そのうち日本と同じくらいまで物価が高くなってしまうかもしれませんね。
 出典:World Economic Outlook Database(IMF)

目標資産に達していなくても、いざとなれば物価の安い国に移住すれば何とかなるんじゃないかと時々現実逃避の妄想をしていましたが、リタイアして東南アジアで暮らすのは厳しそうですね…

私は母国の日本ですらコミュニケーションが危ういレベルなので、言語・文化の壁がある海外でうまく適応できるとは思っていませんが、淡い幻想が打ち砕かれてしまいました。

ちょっとショックを受けていましたが、よく考えたら私は暑さに弱いので、一年中暑い東南アジアは最初から無理でした。現実的に日本で配当金生活できるように頑張ります。


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