タバコ株はFDAのニコチン含有量規制、加工食品株はミレニアル世代の健康志向やプライベートブランド脅威、小売株はAmazonの脅威で不調です。
また、業績・配当が安定している生活必需品株は債券の代替として買われているため、金利が上昇(債券価格が下落)すると一緒に下落します。金利の上昇は株式全体(金融株以外)にとってマイナスですが、生活必需品は特に影響を受けやすいようです。
トランプ相場でも長期金利が上昇、株式相場全体も上昇しましたが、生活必需品株は下げていました。
ところで、生活必需品株は景気循環の影響を受けにくく業績が安定しているため、PERは市場平均よりも高めになっています。モルガンスタンレーによると、「世界の生活必需品株のPER÷世界株のPER」の中央値は1.2だそうです。
少し古いですが2017年8月末のデータをみると、MSCI World Consumer StaplesのPERは23.22、予想PERは19.40に対して、MSCI WorldのPERは20.80、予想PERは16.41です。
「MSCI World Consumer Staples÷MSCI World」はPERを使うと23.22÷20.80=1.12、予想PERを使うと19.40÷16.41=1.18です。
最新のPERは分かりませんでしたが、 KXI(iシェアーズ グローバル生活必需品 ETF)とACWI(iシェアーズ MSCI ACWI ETF)のPERを使うと、22.30÷19.62=1.14になりました。中央値よりはちょっと低めですね。
今後も金利上昇が続くと生活必需品株はさらに低迷するかもしれませんが、今は比較的割安な水準と言えそうです。比較対象の市場平均がバブルなのかもしれませんが…
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