2018年4月末時点で最も低CAPEなのはロシア(6.4)で、次いでチェコ(10.0)、トルコ(10.4)が低いです。
ロシア株は既にポートフォリオの約7%を占めており、10%程度までは買い増しするつもりです。チェコ株に投資できるETFがないので、今回はトルコ株ETFのTUR(iシェアーズ MSCI トルコ ETF)について調べてみました。
TUR(iシェアーズ MSCI トルコ ETF)
まず、新興国株ETFのVWO、ロシア株ETFのERUSと比べてみます。経費率は0.62%でERUSと同じですが、AUMは半分以下です。(データはETF.com)
TURのセクター比率
組入上位銘柄
トルコの経常収支(対GDP比)推移
出典:世界経済のネタ帳
2002年以降はずっと経常赤字です。経常赤字の新興国は米金融引き締めで特に売られやすいです。
トルコはエネルギー自給率が低く、ほとんどを輸入に頼っているため、原油高にも弱いです。
トルコのインフレ率推移
出典:世界経済のネタ帳
トルコはインフレ率が高い国で、1980年は100%を超えていたようです。エルドアン大統領がデノミを行って以降は落ち着いていましたが、2017年以降は再び10%超の高インフレに悩まされています。
トルコ中央銀行の目標(5%±2ポイント)を大きく上回っており、積極的な金融引き締めが必要ですが、エルドアン大統領が景気刺激のために利下げを望んでいるため、十分な利上げができないでいるようです。
慢性的な経常赤字、高インフレ、不十分な利上げでトルコリラは過去最安値を更新しています。
VWOとのパフォーマンス比較
トータルリターンはVWOが年率2.4%に対して、TURは年率-1.4%と低迷しています。ボラティリティと最大ドローダウンも大きいですが、2013年頃はかなり上がっていたんですね。MSCI トルコ・インデックスの時系列CAPEレシオ
出典: Research Affiliates
2002年以降のCAPEレシオの中央値は12.1、最小値は6.6、最大値は25.6なので、現在の水準は割安に思えます。
一方で、トルコは高金利なのでイールドスプレッド(10年国債利回り-株式益利回り)でみると割高です。
(過去記事:世界各国のイールドスプレッド比較(2018年4月末))
ロシアと違って人口増加国なのも魅力ですし、とりあえず少し買ってみたいと思います。
よろしければ応援クリックお願いします
コメント