最近はロシアとトルコの記事をよく書いていますが、マレーシアも単一国株式ETFで投資しています。2018年4月末時点のマレーシアのCAPEレシオは17.0で、ロシア(6.4)やトルコ(10.4)と比べると高いですが、新興国株全体(17.3)と同程度です。
Research Affiliatesによると、マレーシア株の今後10年間の実質期待リターン(2018年4月末時点)は6.7%で、ロシア(12.1%)、トルコ(10.4%)、スペイン(7.3%)、ポーランド(6.9%)に次いで高くなっています。
(過去記事:世界各国の時系列CAPEレシオが見られるサイト)
EWM(iシェアーズ MSCI マレーシア ETF)
まず、私が保有している他の新興国株ETFと比べてみます。EWMの経費率は0.49%でVWOと比べると高いですが、iシェアーズの単一国株式ETFのなかでは最も安い部類だと思います。PERはやや高めですが、配当利回りは5%超です。
(データはETF.comです。)
EWMのセクター比率
新興国なので金融セクター比率は高いですが、2番目が公益、3番目が生活必需品で、ディフェンシブセクターが上位にきているのは個人的に嬉しいところです。組入上位銘柄
テナガ・ナショナルの配当利回りは4.1%、マラヤン・バンキング(メイ・バンク)は5.1%、デジ・ドット・コムは4.0%と高配当利回りの銘柄が多いです。
マレーシア株は現地源泉税が非課税ですが、EWMの分配金は米国で10%課税されてしまうので、過去に個別株を買おうかと検討したことがあります。
(過去記事:SBI証券で買えるマレーシアの個別株)
マレーシアの経常収支(対GDP比)推移
出典:世界経済のネタ帳
最近は黒字額が縮小傾向にありますが、1998年以降はずっと経常黒字が続いています。
経常赤字の新興国は米金融引き締めに弱いですが、マレーシアは比較的影響を受けにくいんじゃないかなと思っています。資源輸出国なので、原油・天然ガスやパーム油などの資源価格が下落するとダメージが大きそうですが…
MSCIマレーシアの過去パフォーマンス
出典:MSCI MALAYSIA INDEX (USD)
MSCI MALAYSIAの1994年5月末~2018年7月末の年率グロスリターンは3.15%で、MSCI Emerging Markets(5.96%)やMSCI ACWI IMI(7.51%)を下回っています。
MSCIマレーシアの時系列CAPEレシオ
出典: Research Affiliates
2002年以降のCAPEレシオの中央値は21.1なので、現在の水準はかなり割安に思えます。最小値は15.7、最大値は35.1です。
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