(過去記事:世界各国の時系列CAPEレシオが見られるサイト)
レイ・ダリオのオールシーズンズ・ポートフォリオは以下のように株式の変動リスク(債券の3倍)を軽減するために債券の比率を高めています。また、インフレ加速時に下落しやすい株式・債券のリスク軽減のために金と商品取引にそれぞれ7.5%配分されています。
(過去記事:レイ・ダリオのオール・シーズンズ戦略)
オールシーズンズ戦略の今後10年間の実質期待リターン
実際のオールシーズンズ戦略では中期米国債が7~10年満期、長期米国債が20~25年満期と書かれていますが、Research AffiliateではUS Treasury Long、US Treasury Intermediate、US Treasury Shortの3種類しかありません。とりあえず今回は長期米国債にUS Treasury Long、中期米国債にUS Treasury Intermediateを使いました。オールシーズンズ戦略の実質期待リターンは0.3%です。
(Research Affiliatesのポートフォリオ機能ではゴールドを選択できないのでボラティリティは計算できませんが、US Large30%、US Treasury Intermediate15%、US Treasury Long40%、Commodities15%の場合、実質期待リターン0.8%、ボラティリティ6.7%になります。)
ボラティリティが抑えられるので米国大型株100%よりはマシですが、10年間リスク資産を保有して実質リターン0.3%だったら報われないですね。日本だったら大して物価も上がらないでしょうし、ボラティリティのない定期預金のほうがが良さそうです。
5つのアセットのなかで最も期待リターンが高いのはコモディティの1.2%で、低いのはゴールドの-1.8%になっています。
ちなみにコモディティのなかでは天然ガス(期待リターン3.8%、ボラティリティ37.7%)、砂糖(期待リターン2.3%、ボラティリティ34.0%)は特に期待リターンが高くなっています。砂糖はかなり下がっていて、ジム・ロジャースも逆張りで買っているようですね。
あくまでもResearch Affiliatesが算出した期待リターンなので実際にはどうなるのか分かりませんが、米国株も米国債も割高に見えますし、向こう10年間はほとんどリターンが得られないと考えておいたほうが良いのかなと思います。
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