米国・先進国・新興国のセクター別PER(2019年3月末)


今回は米国・先進国・新興国のセクター別PERを調べてみました。

昨年には先進国と新興国のセクター別PERについて記事にしましたが、今回は米国も加えています。
(過去記事:先進国と新興国のセクター別PER

セクター別のウェイト(2019年3月末)

まず、米国(MSCI USA)、先進国(MSCI World)、新興国(MSCI Emerging)のセクター別のウェイトは以下のようになっています。


米国
MSCI USA
先進国
MSCI World
新興国
MSCI Emerging
テクノロジー21.69%15.86%14.58%
ヘルスケア14.32%12.85%2.64%
金融12.50%15.59%24.18%
一般消費財10.45%10.41%13.38%
コミュニケーション
サービス
10.12%8.27%12.28%
資本財9.43%11.12%5.38%
生活必需品7.10%8.63%6.41%
エネルギー5.34%6.03%8.10%
公益3.25%3.38%2.53%
不動産3.15%3.31%3.17%
素材2.64%4.55%7.36%

セクター別のPER比較(2019年3月末)

次にセクター別PERを見てます。

新興国は米国や先進国と比べて低PERですが、景気敏感で低PERな金融・エネルギー・素材セクターの比率が高いです。

一番下の「3セクター除く」は金融・エネルギー・素材セクターを除外してPERを概算したものです。


PER
米国
MSCI USA
先進国
MSCI World
新興国
MSCI Emerging
テクノロジー21.4421.8210.15
ヘルスケア24.0823.0932.08
金融13.4512.389.97
一般消費財25.1718.1126.71
コミュニケーション
サービス
20.1518.4123.12
資本財20.4118.3513.52
生活必需品20.1320.4226.84
エネルギー17.2215.518.91
公益22.5419.4215.90
不動産36.5520.709.78
素材18.3715.2111.90
全体20.2017.8013.11
3セクター除く22.2820.1216.45

グラフ化すると以下のようになります。
ヘルスケア、一般消費財、生活必需品、コミュニケーションサービス以外は新興国が最も割安です。

全体では米国>先進国>新興国となっており、これは3セクター(金融・エネルギー・素材)を除外した場合でも同様です。

セクター別の予想PER比較(2019年3月末)

次は予想PERです。


予想PER
米国
MSCI USA
先進国
MSCI World
新興国
MSCI Emerging
テクノロジー18.6118.5312.91
ヘルスケア15.9016.5423.48
金融10.9610.518.77
一般消費財20.8815.9819.09
コミュニケーション
サービス
17.6916.2220.61
資本財16.1515.2811.45
生活必需品18.7518.6321.89
エネルギー17.6314.828.21
公益18.4916.4411.01
不動産41.1925.157.38
素材15.0413.729.87
全体16.7515.2811.84
3セクター除く18.2617.0815.24

グラフ化すると以下のようになります。
予想PERでも全体では米国>先進国>新興国となっています。これは3セクター(金融・エネルギー・素材)を除外した場合でも同様ですが、差は小さくなっています。

セクター別の予想EPS成長率(2019年3月末)

最後にPERと予想PERからセクター別の予想EPS成長率を計算してみました。


予想EPS成長率
米国
MSCI USA
先進国
MSCI World
新興国
MSCI Emerging
テクノロジー15.2%17.8%-21.4%
ヘルスケア51.4%39.6%36.6%
金融22.7%17.8%13.7%
一般消費財20.5%13.3%39.9%
コミュニケーション
サービス
13.9%13.5%12.2%
資本財26.4%20.1%18.1%
生活必需品7.4%9.6%22.6%
エネルギー-2.3%4.7%8.5%
公益21.9%18.1%44.4%
不動産-11.3%-17.7%32.5%
素材22.1%10.9%20.6%
全体20.6%16.5%10.7%
3セクター除く22.0%17.8%7.9%

グラフ化すると以下のようになります。
予想成長率では米国>先進国>新興国となっています。

セクター別PERについては今後も定期的にチェックしていこうと思っています。


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