(過去記事:生活必需品セクターのCAPEレシオと3年リターンは逆相関)
S&P500のセクター別CAPEレシオ
現在のS&P500のセクター別CAPEレシオとPERは以下のようになっています。CAPEレシオ20未満はエネルギーセクターのみで、ヘルスケア、一般消費財、テクノロジー、不動産セクターは30超と割高です。金融はPERが15.20と最も低いですが、リーマンショック時に利益が激減したセクターなのでCAPEレシオは20を超えています。
出典:gurufocus |
ちなみに、gurufocusでは各セクターのCAPEレシオとPERの時系列チャートも見ることができるので便利です。
出典:gurufocus |
テクノロジーセクターを除いたS&P500のCAPEレシオの概算
S&P500に占める割合が最も高いテクノロジーセクターは高成長なので、PERに比べてCAPEレシオが大きくなります。このセクターを除外した場合、S&P500(テクノロジー除外後)のCAPEレシオがどうなるかを概算してみました。(たとえば、gurufocusのデータではGOOGL(アルファベット)はPER27.70に対してCAPEレシオは55.31です。)
まずはS&P500のセクター比率とテクノロジーセクターを除いた比率を表にしました。
※gurufocusのセクター分類は電気通信セクターが廃止されてコミュニケーション・サービスセクターが新設される前のものなので、モーニングスターに載っているIVVの比率を使用しています。
この比率をもとにテクノロジーセクターを除いたS&P500のCAPEレシオを概算すると以下のようになります。
(ここでは各セクターのCAPEレシオの逆数(PERの場合の益利回り)を加重平均してCAPEレシオの平均値を概算しています。)
S&P500のCAPEレシオ31.2に対して、テクノロジーセクターを除いたCAPEレシオは25.6になりました。
StarCapital AGによると、2019年2月末の全世界のCAPEレシオは23.3、先進国が24.6、新興国が15.7です。
テクノロジーセクターを除いてもやはり割安とは言えませんが、S&P500は見た目ほど割高でもないようにも思えます。
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