世界の地下経済(対GDP比率)ランキング


ジェトロのレポートを読んでいて知ったのですが、パキスタンは公式のGDPに現れない「地下経済」の規模が非常に大きく、対GDP比の納税額も世界的に見て低水準なんだそうです。
パキスタン経済を見る上で留意すべきなのは、政府発表のGDP統計では、同国経済の全てを反映できていない点だ。捕捉されない経済は「Undocumented Economy(地下経済)」と呼ばれ、その規模は政府発表の名目GDPに匹敵するという識者もおり、実際の経済は指標ほど悪化していないという見方もある。
(中略)ハマード・アザール財務副大臣が行った演説によると、パキスタンには2億人以上の人口がいるにもかかわらず、所得税の納税登録者数(個人・法人含む)はわずか190万人で、実際に納税しているのは183万人にとどまる。また、日本の消費税にあたる売上税についても、納税登録者数は14万人で、このうち4万3,000人しか納税していない。結果として、納税額は対GDP比で12.6%と、世界的に見て低水準となっており、政府としては同値を20%へ引き上げることを目標にしている。
引用:パキスタン 年次レポート 2019年版(PDF)

地下経済について

地下経済=マフィアみたいなイメージがありますが、Wikipediaによると地下経済には以下5種類の経済活動があり、犯罪組織による活動だけではないようです。
  1. 犯罪行為
  2. 違法行為
  3. 報告されない経済
  4. 記録されない経済
  5. 非公式経済
パキスタンの場合、税金の代わりに公共事業社員や警察、地元の政治団体にお金を渡して非登録のビジネスを行っている事例が多いようなので、マフィアみたいなものよりも単純に脱税が多いということなんでしょうね。
 参考:パキスタン市場と市場開拓 - ジェトロ(PDF)

パキスタンに限らず徴税基盤が未発達な国ではこういった地下経済が大きそうなので、これらをきちんとカウントすると新興国・フロンティア国の実際のGDPはもっと大きくなるのかもしれません。

他の国の地下経済はどれくらいの規模なのか調べてみると、IMFのワーキングペーパー「Shadow Economies Around the World: What Did We Learn Over the Last 20 Years?(PDF)」に世界各国の対GDP比の地下経済データが載っていました。

地下経済の推定方法にはPMM(Predictive Mean Matching)とMIMIC(Multiple Indicators Multiple Causes)の二種類があるようなので、PMM順とMIMIC順でそれぞれ表とグラフにまとめてみました。
(詳しくは読んでいないので気になる方は上記PDFをご覧ください。)

地下経済の対GDP比率ランキング(PMM)

下表は地下経済をPMMの昇順に並べたものです。なお、データは1991-2015の平均値だそうです。
(全部で91カ国なので表に入っていない国も結構たくさんあります。なお、国名はgoogletranslate関数で日本語名に変換したあと、turkey→七面鳥みたいに明らかにおかしいものは直していますが、細かくはチェックしていないので変なものもあるかもしれません。)

順位PMMMIMIC
1ノルウェー1.0%17.1%
2カナダ2.2%13.9%
3オランダ2.3%10.8%
4イギリス2.3%11.1%
5スウェーデン3.0%16.3%
6ベルギー4.6%20.6%
7イスラエル6.6%22.0%
8フランス6.7%14.1%
9オーストリア7.5%8.9%
10チェコ8.1%14.8%
11カタール8.1%15.9%
12デンマーク8.6%18.6%
13日本8.9%10.4%
14チリ9.4%16.7%
15アイスランド9.5%14.2%
16リトアニア9.8%25.2%
17スロベニア10.2%24.1%
18ハンガリー10.9%25.2%
19エストニア12.1%28.8%
20ウルグアイ12.3%42.9%
21ウクライナ12.9%44.8%
22オーストラリア13.1%12.1%
23ポーランド15.4%25.1%
24スロバキア15.6%15.3%
25エジプト16.9%34.2%
26タジキスタン18.3%43.0%
27クロアチア18.7%28.8%
28ペルー19.0%52.4%
29アルメニア19.5%42.6%
30ナミビア19.6%28.1%
31ボツワナ19.9%30.3%
32カザフスタン20.0%38.9%
33ジャマイカ20.4%34.1%
34モザンビーク20.7%37.2%
35コロンビア21.3%33.3%
36ケニア22.1%33.2%
37南アフリカ22.7%25.9%
38ブルガリア23.3%29.2%
39ブラジル24.2%37.6%
40メキシコ24.8%31.7%
41アゼルバイジャン24.8%52.2%
42オマーン25.1%19.9%
43エクアドル25.2%33.6%
44トルコ25.4%31.4%
45ルーマニア26.0%30.1%
46ウガンダ26.3%38.7%
47インドネシア26.6%24.1%
48ボスニア・ヘルツェゴビナ27.1%34.2%
49キルギス共和国27.5%37.9%
50ガンビア27.5%46.9%
51ブータン27.7%26.9%
52アルジェリア27.9%30.9%
53ガーナ28.1%42.9%
54アルバニア28.5%32.7%
55クウェート29.3%19.3%
56カンボジア29.7%46.0%
57ネパール29.8%37.5%
58モンゴル29.9%17.3%
59モルドバ30.0%43.4%
60レバノン30.0%31.6%
61バングラデシュ30.3%33.6%
62イラン31.1%17.9%
63コートジボワール31.1%43.4%
64ザンビア32.7%45.3%
65ブルキナファソ33.1%38.4%
66カーボベルデ33.2%35.8%
67タンザニア33.4%52.2%
68ベラルーシ33.7%44.5%
69アンゴラ33.9%44.0%
70グアテマラ34.0%54.7%
71ガボン36.3%52.4%
72アルゼンチン36.3%24.1%
73チャド37.0%40.1%
74パキスタン37.3%33.1%
75シエラレオネ37.4%41.5%
76チュニジア38.0%35.3%
77カメルーン38.4%32.5%
78スワジランド38.5%40.0%
79コンゴ共和国39.9%45.1%
80トーゴ40.9%37.3%
81ギニア40.9%39.9%
82ナイジェリア41.4%56.7%
83セネガル41.6%43.3%
84コンゴ民主共和国42.0%46.4%
85ジンバブエ44.0%60.6%
86インド46.3%23.9%
87コモロ47.6%39.1%
88中央アフリカ49.6%41.9%
89ベニン50.0%53.7%
90ニジェール51.5%39.7%
91ブルンジ64.8%36.7%

グラフ化すると以下のようになります。


下位は新興国・フロンティア国ばかりで知らない国も多いですが、馴染みのある国ではパキスタン(37.3%)のほかにインド(46.3%)、ナイジェリア(41.4%)、アルゼンチン(36.3%)、イラン(31.1%)、トルコ(25.4%)、メキシコ(24.8%)、ブラジル(24.2%)などが高いです。

メキシコやブラジルは麻薬カルテルが凄まじいイメージがありますが、インドやナイジェリア、アルゼンチンはさらに巨大なんですね。インドは高額紙幣廃止の効果で今後は縮小していきそうですが・・・

新興国でもチェコ(8.1%)、カタール(8.1%)、チリ(9.4%)などは低いです。

先進国では最も低いのがノルウェー(1.0%)、最も高いのがオーストラリア(13.1%)で、あまり差がありません。

あと何故かこのランキングにはロシアが含まれていませんが、ジェトロのレポートに載っていたグラフによるとパキスタンやブラジルよりも更に大規模のようです。中国が小さいのは共産党が厳しく規制しているからなんでしょうか。

出典:パキスタン市場と市場開拓(ジェトロ)

少し古い資料なので今はまた違っているかもしれませんが、ロシアでは副業を申告しないのが普通だそうです。ロシアンマフィアも大きいのかもしれませんが、それよりも普通の人の脱税が多くを占めていそうです。
地下経済がロシアのGDPの40%以上にも肥大し、そこは税金を原則として逃れ、支払わない世界である。夫婦2人が地下経済で副業で稼いだ金額は税務署に申告しないのが通常である。
引用:ロシア経済:1999年の実績と2000年の見通し(PDF)
ちなみにロシアの脱税は2001年にプーチン大統領がフラットタックスを導入したことでかなり改善したようです。
 参考:フラット・タックス(Wikipedia)

地下経済の対GDP比率ランキング(MIMIC)

MIMIC順では下表の通りです。

順位MIMICPMM
1オーストリア8.9%7.5%
2日本10.4%8.9%
3オランダ10.8%2.3%
4イギリス11.1%2.3%
5オーストラリア12.1%13.1%
6カナダ13.9%2.2%
7フランス14.1%6.7%
8アイスランド14.2%9.5%
9チェコ14.8%8.1%
10スロバキア15.3%15.6%
11カタール15.9%8.1%
12スウェーデン16.3%3.0%
13チリ16.7%9.4%
14ノルウェー17.1%1.0%
15モンゴル17.3%29.9%
16イラン17.9%31.1%
17デンマーク18.6%8.6%
18クウェート19.3%29.3%
19オマーン19.9%25.1%
20ベルギー20.6%4.6%
21イスラエル22.0%6.6%
22インド23.9%46.3%
23スロベニア24.1%10.2%
24インドネシア24.1%26.6%
25アルゼンチン24.1%36.3%
26ポーランド25.1%15.4%
27リトアニア25.2%9.8%
28ハンガリー25.2%10.9%
29南アフリカ25.9%22.7%
30ブータン26.9%27.7%
31ナミビア28.1%19.6%
32エストニア28.8%12.1%
33クロアチア28.8%18.7%
34ブルガリア29.2%23.3%
35ルーマニア30.1%26.0%
36ボツワナ30.3%19.9%
37アルジェリア30.9%27.9%
38トルコ31.4%25.4%
39レバノン31.6%30.0%
40メキシコ31.7%24.8%
41カメルーン32.5%38.4%
42アルバニア32.7%28.5%
43パキスタン33.1%37.3%
44ケニア33.2%22.1%
45コロンビア33.3%21.3%
46エクアドル33.6%25.2%
47バングラデシュ33.6%30.3%
48ジャマイカ34.1%20.4%
49エジプト34.2%16.9%
50ボスニア・ヘルツェゴビナ34.2%27.1%
51チュニジア35.3%38.0%
52カーボベルデ35.8%33.2%
53ブルンジ36.7%64.8%
54モザンビーク37.2%20.7%
55トーゴ37.3%40.9%
56ネパール37.5%29.8%
57ブラジル37.6%24.2%
58キルギス共和国37.9%27.5%
59ブルキナファソ38.4%33.1%
60ウガンダ38.7%26.3%
61カザフスタン38.9%20.0%
62コモロ39.1%47.6%
63ニジェール39.7%51.5%
64ギニア39.9%40.9%
65スワジランド40.0%38.5%
66チャド40.1%37.0%
67シエラレオネ41.5%37.4%
68中央アフリカ41.9%49.6%
69アルメニア42.6%19.5%
70ウルグアイ42.9%12.3%
71ガーナ42.9%28.1%
72タジキスタン43.0%18.3%
73セネガル43.3%41.6%
74モルドバ43.4%30.0%
75コートジボワール43.4%31.1%
76アンゴラ44.0%33.9%
77ベラルーシ44.5%33.7%
78ウクライナ44.8%12.9%
79コンゴ共和国45.1%39.9%
80ザンビア45.3%32.7%
81カンボジア46.0%29.7%
82コンゴ民主共和国46.4%42.0%
83ガンビア46.9%27.5%
84アゼルバイジャン52.2%24.8%
85タンザニア52.2%33.4%
86ペルー52.4%19.0%
87ガボン52.4%36.3%
88ベニン53.7%50.0%
89グアテマラ54.7%34.0%
90ナイジェリア56.7%41.4%
91ジンバブエ60.6%44.0%

グラフ化すると以下のようになります。


MIMICでは全体的に高めに出ていますね。PMMでは64.8%でワーストだったブルンジはMIMICでは36.7%と低めになっていますし、推定方法によってかなり大きな差が生じるものみたいです。

MIMICではジンバブエ(60.6%)に次いでナイジェリアが56.7%と非常に高いです。

ナイジェリアについては2014年にそれまでGDPに含まれていなかったIT、映画、通信、航空業界を加算した結果、名目GDPが2倍近くに急増したという経緯があるため、現時点ではもっと縮小しているんじゃないかなと思います。

EUの場合でも、たとえばオランダでは売春やソフトドラッグが合法化されているのに対して他の国では非合法だったりと国によって地下経済の定義が異なるため、合法の国に合わせて地下経済をGDPに含めるべきだという声もあるそうです。
(EUは財政赤字をGDPの3%以内に抑えるルールがあるため、特に財政赤字が大きい国は地下経済のGDP参入に積極的だそうです。)

GDPに含まれるもの、含まれないものは国によって結構な違いがありそうなので、定義を揃えれば今のGDPランキングも大きく変わってくる可能性もありそうですね。

補足:世界各国の歳入、歳出、財政収支(対GDP比)

補足として、世界各国の対GDP比の歳入、歳出、財政収支を表にまとめました。
(対GDP比の歳入と歳出は世界経済のネタ帳(世界の歳入(対GDP比)ランキング、世界の歳出(対GDP比)ランキング)の2018年のデータを使いました。財政収支は歳入-歳出で計算しています。)

歳入(対GDP比)の降順では以下のようになります。

歳入歳出財政
収支
キリバス151.6%154.2%-2.5%
ナウル137.3%107.7%29.6%
ツバル136.9%111.0%25.8%
ミクロネシア96.4%69.1%27.3%
マーシャル65.2%62.8%2.3%
リビア63.3%86.9%-23.6%
クウェート58.1%49.4%8.7%
ノルウェー55.3%48.0%7.3%
フランス53.5%56.0%-2.5%
フィンランド52.8%53.5%-0.7%
デンマーク51.8%51.3%0.5%
ベルギー51.7%52.4%-0.7%
スウェーデン49.3%48.4%0.9%
オーストリア48.6%48.5%0.1%
ギリシャ47.7%46.7%1.0%
クロアチア46.6%46.4%0.2%
イタリア46.5%48.6%-2.1%
ドイツ46.4%44.6%1.9%
ソロモン諸島45.6%44.9%0.6%
ルクセンブルク45.5%43.1%2.4%
ドミニカ国44.9%57.8%-12.9%
パラオ44.7%38.2%6.5%
ハンガリー44.3%46.5%-2.2%
オランダ43.6%42.1%1.5%
ポルトガル43.0%43.5%-0.4%
ボスニア・ヘルツェゴビナ42.8%41.0%1.7%
アイスランド42.6%41.5%1.1%
トンガ42.3%43.1%-0.8%
セルビア41.6%40.8%0.8%
チェコ41.5%40.6%0.9%
レソト41.4%46.5%-5.2%
モンテネグロ41.4%47.7%-6.3%
ポーランド41.2%41.6%-0.4%
スロベニア40.6%39.5%1.2%
カナダ40.3%40.7%-0.4%
スロバキア39.9%40.6%-0.7%
ベラルーシ39.9%37.5%2.4%
イラク39.8%32.0%7.9%
キプロス39.7%44.5%-4.8%
ウクライナ39.6%41.7%-2.2%
スペイン38.9%41.3%-2.5%
マルタ38.8%36.8%2.0%
アゼルバイジャン38.8%33.2%5.6%
エストニア38.5%39.0%-0.5%
セントクリストファー・
ネーヴィス
38.4%33.5%4.9%
エリトリア37.9%27.1%10.9%
セーシェル37.6%37.4%0.2%
ニュージーランド37.5%36.7%0.8%
オマーン37.5%45.4%-7.9%
イギリス36.9%38.3%-1.4%
ラトビア36.9%37.6%-0.7%
イスラエル36.2%39.4%-3.3%
エクアドル35.9%37.1%-1.2%
オーストラリア35.8%36.7%-0.8%
ロシア35.5%32.6%2.9%
バヌアツ35.5%30.7%4.8%
ブルガリア35.1%35.0%0.1%
カタール34.9%29.6%5.3%
サモア34.3%34.2%0.1%
南スーダン34.0%32.8%1.3%
マカオ34.0%18.8%15.2%
リトアニア33.9%33.2%0.7%
日本33.9%37.1%-3.2%
東ティモール33.7%48.9%-15.2%
スイス33.7%32.4%1.3%
アルゼンチン33.7%38.9%-5.2%
アルジェリア33.3%38.1%-4.8%
キルギス32.8%34.1%-1.3%
トルコ31.5%34.6%-3.1%
モンゴル31.4%28.7%2.6%
アラブ首長国連邦31.3%30.1%1.2%
ブラジル31.3%38.5%-7.2%
ウルグアイ31.2%33.2%-2.0%
ガイアナ30.8%34.3%-3.5%
サウジアラビア30.7%36.6%-5.9%
ジャマイカ30.6%29.4%1.2%
モルドバ30.5%31.6%-1.1%
モーリタニア30.4%27.1%3.3%
ベリーズ30.3%31.3%-1.0%
ブータン30.0%32.0%-2.0%
アメリカ29.5%35.1%-5.7%
ルーマニア29.4%32.2%-2.9%
バルバドス29.3%29.6%-0.3%
中国29.3%34.1%-4.8%
コンゴ共和国29.2%22.6%6.6%
ナミビア29.1%34.0%-4.9%
タジキスタン29.1%31.9%-2.8%
南アフリカ29.0%33.4%-4.4%
ボリビア29.0%37.1%-8.1%
ジョージア28.6%29.5%-0.9%
ブルネイ28.6%32.2%-3.6%
アフガニスタン28.6%27.0%1.5%
マケドニア28.5%30.3%-1.8%
セントビンセント・
グレナディーン
28.2%30.3%-2.0%
カーボヴェルデ28.2%31.0%-2.8%
ボツワナ28.2%31.2%-3.1%
ウズベキスタン27.9%25.7%2.2%
アルバニア27.6%29.3%-1.6%
フィジー27.1%32.6%-5.5%
リベリア27.0%32.4%-5.4%
ホンジュラス26.7%26.5%0.2%
グレナダ26.5%22.0%4.5%
モルディブ26.5%31.0%-4.6%
ヨルダン26.2%30.9%-4.8%
チュニジア26.1%30.7%-4.6%
コソボ26.1%29.0%-2.9%
モロッコ26.1%29.8%-3.7%
モザンビーク26.0%31.2%-5.2%
トリニダード・トバゴ25.8%31.3%-5.5%
コロンビア25.4%28.1%-2.7%
アイルランド25.3%25.3%0.0%
ネパール25.3%31.9%-6.7%
ニジェール25.0%29.2%-4.2%
エスワティニ24.8%35.2%-10.5%
ベトナム24.5%28.8%-4.4%
ニカラグア24.2%27.3%-3.1%
ルワンダ24.1%26.7%-2.6%
スリナム24.1%31.3%-7.2%
チリ23.9%25.4%-1.5%
トーゴ23.9%24.7%-0.8%
ジブチ23.9%26.7%-2.9%
カンボジア23.8%24.6%-0.8%
サントメ・プリンシペ23.8%25.6%-1.9%
マラウイ23.6%29.1%-5.5%
セントルシア23.6%25.0%-1.4%
メキシコ23.5%25.7%-2.2%
韓国23.0%20.4%2.6%
サンマリノ22.9%25.7%-2.7%
モーリシャス22.5%24.8%-2.2%
ブルキナファソ22.2%27.2%-5.0%
カザフスタン22.2%19.5%2.7%
アンゴラ21.9%19.7%2.2%
バーレーン21.8%33.7%-11.9%
アルメニア21.7%23.5%-1.8%
エルサルバドル21.6%24.1%-2.5%
タイ21.4%21.6%-0.3%
エジプト20.7%30.1%-9.4%
香港20.7%18.3%2.3%
アンティグア・バーブーダ20.7%24.9%-4.3%
レバノン20.5%31.5%-11.0%
フィリピン20.2%21.8%-1.6%
コートジボワール19.9%23.8%-4.0%
インド19.8%26.2%-6.4%
パナマ19.7%21.7%-2.0%
ペルー19.4%21.4%-2.0%
ザンビア19.1%27.4%-8.3%
マレーシア19.1%22.7%-3.6%
赤道ギニア19.0%18.5%0.5%
セネガル18.6%22.2%-3.6%
パプアニューギニア18.5%22.4%-3.9%
シンガポール18.2%14.6%3.6%
ケニア18.1%25.5%-7.4%
ミャンマー17.8%20.4%-2.6%
パラグアイ17.7%19.0%-1.3%
ハイチ17.3%19.3%-2.0%
ガボン16.9%17.1%-0.2%
中央アフリカ16.6%16.3%0.4%
バハマ16.6%20.0%-3.4%
カメルーン16.1%18.6%-2.5%
ギニアビサウ16.0%21.2%-5.2%
台湾16.0%17.9%-1.9%
ウガンダ16.0%20.1%-4.2%
イラン15.8%18.2%-2.5%
シエラレオネ15.7%21.5%-5.8%
ラオス15.5%19.9%-4.4%
マリ15.5%20.2%-4.7%
ガンビア15.4%21.6%-6.2%
コモロ15.3%16.4%-1.0%
チャド15.3%13.3%1.9%
パキスタン15.2%21.6%-6.4%
インドネシア14.9%16.6%-1.8%
マダガスカル14.8%16.3%-1.5%
ギニア14.6%15.7%-1.1%
タンザニア14.6%16.5%-1.9%
ガーナ14.5%21.5%-7.0%
ドミニカ共和国14.2%16.5%-2.3%
ブルンジ13.7%22.3%-8.6%
コスタリカ13.7%19.7%-6.0%
ベナン13.6%16.6%-3.0%
トルクメニスタン13.5%13.7%-0.2%
スリランカ13.4%18.6%-5.3%
エチオピア13.1%16.1%-3.0%
ジンバブエ13.1%17.5%-4.5%
コンゴ(旧ザイール)11.6%11.2%0.4%
グアテマラ10.6%12.3%-1.8%
バングラデシュ9.7%14.3%-4.6%
ナイジェリア8.5%13.0%-4.5%
スーダン7.5%15.1%-7.7%
イエメン5.9%12.1%-6.3%
ソマリア5.7%--
ベネズエラ4.2%34.7%-30.6%

パキスタン(15.2%)よりもナイジェリア(8.5%)やインドネシア(14.9%)のほうが低いんですね。

特にナイジェリアは鉱物性生産品が政府歳入の7割以上を占めているそうで、原油価格下落が財政に与える影響が大きいです。

出典:世界経済のネタ帳

財政収支(対GDP比)の降順では以下のようになります。

歳入歳出財政
収支
ナウル137.3%107.7%29.6%
ミクロネシア96.4%69.1%27.3%
ツバル136.9%111.0%25.8%
マカオ34.0%18.8%15.2%
エリトリア37.9%27.1%10.9%
クウェート58.1%49.4%8.7%
イラク39.8%32.0%7.9%
ノルウェー55.3%48.0%7.3%
コンゴ共和国29.2%22.6%6.6%
パラオ44.7%38.2%6.5%
アゼルバイジャン38.8%33.2%5.6%
カタール34.9%29.6%5.3%
セントクリストファー・
ネーヴィス
38.4%33.5%4.9%
バヌアツ35.5%30.7%4.8%
グレナダ26.5%22.0%4.5%
シンガポール18.2%14.6%3.6%
モーリタニア30.4%27.1%3.3%
ロシア35.5%32.6%2.9%
カザフスタン22.2%19.5%2.7%
モンゴル31.4%28.7%2.6%
韓国23.0%20.4%2.6%
ルクセンブルク45.5%43.1%2.4%
ベラルーシ39.9%37.5%2.4%
マーシャル65.2%62.8%2.3%
香港20.7%18.3%2.3%
ウズベキスタン27.9%25.7%2.2%
アンゴラ21.9%19.7%2.2%
マルタ38.8%36.8%2.0%
チャド15.3%13.3%1.9%
ドイツ46.4%44.6%1.9%
ボスニア・ヘルツェゴビナ42.8%41.0%1.7%
アフガニスタン28.6%27.0%1.5%
オランダ43.6%42.1%1.5%
スイス33.7%32.4%1.3%
南スーダン34.0%32.8%1.3%
アラブ首長国連邦31.3%30.1%1.2%
ジャマイカ30.6%29.4%1.2%
スロベニア40.6%39.5%1.2%
アイスランド42.6%41.5%1.1%
ギリシャ47.7%46.7%1.0%
チェコ41.5%40.6%0.9%
スウェーデン49.3%48.4%0.9%
セルビア41.6%40.8%0.8%
ニュージーランド37.5%36.7%0.8%
リトアニア33.9%33.2%0.7%
ソロモン諸島45.6%44.9%0.6%
デンマーク51.8%51.3%0.5%
赤道ギニア19.0%18.5%0.5%
コンゴ(旧ザイール)11.6%11.2%0.4%
中央アフリカ16.6%16.3%0.4%
ホンジュラス26.7%26.5%0.2%
クロアチア46.6%46.4%0.2%
セーシェル37.6%37.4%0.2%
ブルガリア35.1%35.0%0.1%
オーストリア48.6%48.5%0.1%
サモア34.3%34.2%0.1%
アイルランド25.3%25.3%0.0%
ガボン16.9%17.1%-0.2%
トルクメニスタン13.5%13.7%-0.2%
タイ21.4%21.6%-0.3%
バルバドス29.3%29.6%-0.3%
ポーランド41.2%41.6%-0.4%
カナダ40.3%40.7%-0.4%
ポルトガル43.0%43.5%-0.4%
エストニア38.5%39.0%-0.5%
フィンランド52.8%53.5%-0.7%
ベルギー51.7%52.4%-0.7%
スロバキア39.9%40.6%-0.7%
ラトビア36.9%37.6%-0.7%
トンガ42.3%43.1%-0.8%
トーゴ23.9%24.7%-0.8%
オーストラリア35.8%36.7%-0.8%
カンボジア23.8%24.6%-0.8%
ジョージア28.6%29.5%-0.9%
ベリーズ30.3%31.3%-1.0%
コモロ15.3%16.4%-1.0%
モルドバ30.5%31.6%-1.1%
ギニア14.6%15.7%-1.1%
エクアドル35.9%37.1%-1.2%
パラグアイ17.7%19.0%-1.3%
キルギス32.8%34.1%-1.3%
イギリス36.9%38.3%-1.4%
セントルシア23.6%25.0%-1.4%
チリ23.9%25.4%-1.5%
マダガスカル14.8%16.3%-1.5%
フィリピン20.2%21.8%-1.6%
アルバニア27.6%29.3%-1.6%
インドネシア14.9%16.6%-1.8%
マケドニア28.5%30.3%-1.8%
グアテマラ10.6%12.3%-1.8%
アルメニア21.7%23.5%-1.8%
サントメ・プリンシペ23.8%25.6%-1.9%
台湾16.0%17.9%-1.9%
タンザニア14.6%16.5%-1.9%
ブータン30.0%32.0%-2.0%
パナマ19.7%21.7%-2.0%
ペルー19.4%21.4%-2.0%
ハイチ17.3%19.3%-2.0%
ウルグアイ31.2%33.2%-2.0%
セントビンセント・
グレナディーン
28.2%30.3%-2.0%
イタリア46.5%48.6%-2.1%
ウクライナ39.6%41.7%-2.2%
メキシコ23.5%25.7%-2.2%
ハンガリー44.3%46.5%-2.2%
モーリシャス22.5%24.8%-2.2%
ドミニカ共和国14.2%16.5%-2.3%
イラン15.8%18.2%-2.5%
スペイン38.9%41.3%-2.5%
カメルーン16.1%18.6%-2.5%
キリバス151.6%154.2%-2.5%
フランス53.5%56.0%-2.5%
エルサルバドル21.6%24.1%-2.5%
ルワンダ24.1%26.7%-2.6%
ミャンマー17.8%20.4%-2.6%
コロンビア25.4%28.1%-2.7%
サンマリノ22.9%25.7%-2.7%
タジキスタン29.1%31.9%-2.8%
カーボヴェルデ28.2%31.0%-2.8%
ルーマニア29.4%32.2%-2.9%
コソボ26.1%29.0%-2.9%
ジブチ23.9%26.7%-2.9%
ベナン13.6%16.6%-3.0%
エチオピア13.1%16.1%-3.0%
ボツワナ28.2%31.2%-3.1%
トルコ31.5%34.6%-3.1%
ニカラグア24.2%27.3%-3.1%
日本33.9%37.1%-3.2%
イスラエル36.2%39.4%-3.3%
バハマ16.6%20.0%-3.4%
ガイアナ30.8%34.3%-3.5%
ブルネイ28.6%32.2%-3.6%
マレーシア19.1%22.7%-3.6%
セネガル18.6%22.2%-3.6%
モロッコ26.1%29.8%-3.7%
パプアニューギニア18.5%22.4%-3.9%
コートジボワール19.9%23.8%-4.0%
ニジェール25.0%29.2%-4.2%
ウガンダ16.0%20.1%-4.2%
アンティグア・バーブーダ20.7%24.9%-4.3%
ベトナム24.5%28.8%-4.4%
南アフリカ29.0%33.4%-4.4%
ラオス15.5%19.9%-4.4%
ジンバブエ13.1%17.5%-4.5%
ナイジェリア8.5%13.0%-4.5%
モルディブ26.5%31.0%-4.6%
チュニジア26.1%30.7%-4.6%
バングラデシュ9.7%14.3%-4.6%
マリ15.5%20.2%-4.7%
ヨルダン26.2%30.9%-4.8%
キプロス39.7%44.5%-4.8%
アルジェリア33.3%38.1%-4.8%
中国29.3%34.1%-4.8%
ナミビア29.1%34.0%-4.9%
ブルキナファソ22.2%27.2%-5.0%
レソト41.4%46.5%-5.2%
ギニアビサウ16.0%21.2%-5.2%
モザンビーク26.0%31.2%-5.2%
アルゼンチン33.7%38.9%-5.2%
スリランカ13.4%18.6%-5.3%
リベリア27.0%32.4%-5.4%
トリニダード・トバゴ25.8%31.3%-5.5%
マラウイ23.6%29.1%-5.5%
フィジー27.1%32.6%-5.5%
アメリカ29.5%35.1%-5.7%
シエラレオネ15.7%21.5%-5.8%
サウジアラビア30.7%36.6%-5.9%
コスタリカ13.7%19.7%-6.0%
ガンビア15.4%21.6%-6.2%
イエメン5.9%12.1%-6.3%
モンテネグロ41.4%47.7%-6.3%
インド19.8%26.2%-6.4%
パキスタン15.2%21.6%-6.4%
ネパール25.3%31.9%-6.7%
ガーナ14.5%21.5%-7.0%
スリナム24.1%31.3%-7.2%
ブラジル31.3%38.5%-7.2%
ケニア18.1%25.5%-7.4%
スーダン7.5%15.1%-7.7%
オマーン37.5%45.4%-7.9%
ボリビア29.0%37.1%-8.1%
ザンビア19.1%27.4%-8.3%
ブルンジ13.7%22.3%-8.6%
エジプト20.7%30.1%-9.4%
エスワティニ24.8%35.2%-10.5%
レバノン20.5%31.5%-11.0%
バーレーン21.8%33.7%-11.9%
ドミニカ国44.9%57.8%-12.9%
東ティモール33.7%48.9%-15.2%
リビア63.3%86.9%-23.6%
ベネズエラ4.2%34.7%-30.6%
ソマリア5.7%--

長くなりましたが、最後に対GDP比の歳入と地下経済を散布図にしてみました。クウェートのように地下経済が比較的大きくても歳入が大きい国(産油国だから?)もありますが、基本的には対GDP比の歳入が少ないほど地下経済が大きく、歳入が多いほど地下経済が小さい傾向にあります。



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コメント

  1. こんにちは。
     エコノミストには、富の移動構造が、国家間から、国内で、に移行しているため、シマウマが減り過ぎて、するとライオンも減ると言う人がいます。
    具体的に書きにくい事例は観察できると思います(笑)。

    日本も戦時中は闇市(つまり国家統制の外にあるマーケット)を黙認してたみたいですね。
    国民が暴動を起こすと国は破綻しますから仕方ないでしょう。

    闇市を使わなかった裁判官が餓死したとか昔は説明されましたけど
    公定価格と配給では文字通り食えないので、どうやら日本では
    インフレは敗戦後ではなく戦時中に進んでいたので、戦後はハイパーインフレというほどではなかった、という部分も感じます。
    それだけが原因ではないとは思いますが。

    その意味では国力が絶対的に不足している国では
    必要なお目こぼしだと思いますし、
    逆に、上級国民だけ役得な国はそろそろ限界かもしれませんね。

    個人的に気になっているのですが、
    タックスヘイブンは誰が何のために作って、維持しているのかとか、
    パナマ文書流出などの事件は、その後完全に報道が消えましたが
    多分、新旧の勢力の過渡期なんでしょうね。

    タックスヘイブンの利用に熱心な企業はどこか、みたいな調べが出来たら面白いだろうなとは思うのですが、がんじがらめの庶民には面白くない話です(笑)。

    返信削除
    返信
    1. こんにちは。

      たしかにパナマ文書の話はすっかり聞かなくなりましたね。
      ピケティが言うようにグローバルに資産課税・累進課税を強化していくべきなんでしょうけど、現実的には底辺への競争が終わることはなさそうに思えます。
      株式投資にとっても長期的にはマイナスにしか思えないので適度に課税されたほうがいいんじゃないかと思っていますが、一個人が気にしても仕方がない問題なので考えなくていいものとして捉えています。

      削除

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