ビットコインのマイニングには膨大な電力が必要とされるため、ビットコインは環境に有害で電力の無駄遣いだという批判があります。
環境に良くないのは現状はたしかにその通りだと思いますが、ビットコインは価値の保存手段(SoV)としてだけでも十分有意義だと思っています。
自国通貨が安定している先進国では今のところそこまで必要性は感じられませんが、高インフレで自国通貨が減価していく新興国・フロンティア国でビットコインの需要が高まっているという記事を最近よく見かけるようになりました。
私は資産の1割弱を低PER、低CAPEのナイジェリア株に投資しているのですが、ナイジェリアでは高インフレかつ外貨規制が厳しいためビットコインの需要が旺盛で、2021年2月19日時点で1BTC=6万8246ドル(24%のプレミアム)で取引されていたそうです。
※これはナイジェリア・ナイラには公式レート以外の為替レートが存在するためで、アメリカで買ったビットコインをナイジェリアで売れば無リスクで儲かるという訳ではありません。反対にアメリカで取引されているNGE(グローバルX MSCIナイジェリアETF)は公式レートで計算されているNAVに対して常にディスカウントで取引されています。
過去記事:MSCIナイジェリア、年初来でACWIをアウトパフォーム&米国に肉薄するも…
伝統的な価値の保存手段であるゴールドはビットコインよりも低ボラティリティかつ歴史も圧倒的に長いですが、金の延べ棒を持って海外に逃げることは難しいので、簡単に持ち運べるビットコインは自国政府が信用できない場合には非常に優位性があると言えます。
先進国ではそのような心配はあまり必要ないかもしれませんが、価値の保存手段として、そして通貨としての選択肢が増えることは純粋に良いことだと思います。
国や法定通貨を完全に信用できる人にとってはたしかに電気の無駄遣いかもしれませんが、そうでない人にとっては非中央集権的で誰にも止められないビットコインの存在はとても有意義なものだと感じています。
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