1ドル70円なら日本は世界有数の高所得国


昔と違って日本経済にとって円安は歓迎すべきことではなくなってきており、むしろ円高のほうが全体ではメリットのほうが大きいという意見を目にすることが多くなってきました。


最近は「悪い円安」というフレーズが流行ってきていますし、国際的にみて日本人が貧乏になってきているという感覚をもつ人は増えてきているように感じます。


購買力平価からみて日本円が割安という主張もありますが、一般的に高所得国通貨は購買力平価基準では常に割高、低所得国通貨は常に割安になりがちなので、日本の所得水準が相対的に低下しているのを反映しているだけのようにも思えてしまいます。

 過去記事:日本円は単に割安なのか、相対的な所得水準低下を反映しているのか


ドル円のフェアバリューがどれくらいなのかはよく分かりませんが、2020年の世界各国の一人あたり名目GDP(米ドル)を並べたとき、ドル円レートを1ドル70~130円にしてみたらどれくらいの位置になるのかを単純計算してみました。

※現実には円高になったり円安になったりすると名目GDPにも影響が出るはずなので、為替レートだけで単純計算できるものではありませんが、大体の水準をみるのにはいいのかなと思っています。

1ドル70円ならデンマークとシンガポールの間、80円ならカタールとオーストラリアの間、90円ならオーストリアと香港の間、120円ならフランスとアラブ首長国連邦の間、130円ならマカオと韓国の間になります。


個人的には1ドル80円あたりで日本円がやや過大評価されているくらいのほうが有り難いと思ってしまいますが、実際のところ今ではどれくらいまで円高になれば悪影響が出てくるのか気になるところです。




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