「裏付け」がある資産とない資産


ビットコイン価格がトランプ再選以降上昇しているからか、大昔から使い古されてきた「ビットコインには裏付けがないからダメ」という批判を再び見かけるようになりました。

資産の裏付けは一般的には何らかの価値を保証するための担保となるものがあって、それを支える国家や組織などの主体があることが前提になっていると思います。

法定通貨とか株式・債券などの金融資産、不動産など大半の資産には発行体の信用力とか業績とか配当金・利子・賃料などキャッシュフローの裏付けがあって、法的枠組みの下で所有権や権利が保護されています。

一方、裏付けがない資産としてはゴールドやシルバー、プラチナなどの貴金属、ビットコイン、芸術品、骨董品などが挙げられ、これらの価値は曖昧でフェアバリューのようなものを算出することは難しいです。
※貴金属は工業用途とか実需があるのでその裏付けがあるということもできるかもしれませんが、特にゴールドは実需だけでは説明できない高値がついているので裏付けがないといって良さそうです。

裏付けがある資産は国家やそれに準ずるものがなければ成り立たないのに対して、裏付けがない資産はそれ自身が単独で成り立ちます。裏付けがないということはつまり、国家から分離された資産であり、国家がなくても成立する、国家が簡単に没収することができないということで欠点ではなく利点だと思うんですよね。

裏付けがないからダメという人は国家と分離された資産は必要ないという考えなのかもしれませんが、個人的には裏付けがない資産も重要で、両方を保有しておいたほうが安全と言えるんじゃないかなと思っています。
※ただし、裏付けがない資産がそれ単独で価値をもつのだとしても、強い武力をもつ国家やそれに準ずるものが何もなくなってしまえば資産を自身の武力で守る必要が出てくるので、絶対不可侵の所有権をもつことは難しそうです。

ちなみにゴールドやビットコインは現物よりもETFやマイクロストラテジーみたいなもののほうが人気があるような感じがしますが、これらは裏付けがない資産を裏付けとした資産で、結局のところ国家から分離された資産というのはそれほど誰も興味を持っていなくて投機的なものみたいな印象になりがちなのかなと思いました。



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