肥料(カリウムとリン)への投資①


日本は少子高齢化が進んでいますが、世界の人口は一貫して増え続けています。

現在の世界人口は約73億人ですが、2050年には96億人に達するという予測があるそうです。世界人口が右肩上がりで増え続ける限り、世界経済は成長し続けて、長期の株式投資はきっと報われると信じています。

私のポートフォリオはジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」を参考に生活必需品、ヘルスケア、エネルギーセクターに比重を置いていて、この3セクターが全体の約80%を占めています。

生活必需品とヘルスケアセクターは人が生きていく上で必須なので、世界人口増加と経済成長の恩恵を受けてこれからもきっと有望だと思います。 

エネルギーセクターは代替エネルギー技術が進歩することで長期的に需要は減るかもしれませんが、私が生きている間には完全に原油が要らない未来は来ないでしょうし、成長期待が低くて株主還元に積極的な株への長期投資は報われるのではないかと思っています。

この3セクターはきっと今後も高いリターンをもたらしてくれると信じていますが、この他に最近肥料株に興味を持ちました。世界の人口が増え続けるのに大して十分な食糧を供給できないとか、牛肉は大量の穀物を消費するから新興国や途上国の生活水準が上がって牛肉を食べる人が増えると穀物が足りなくなるという話は私が子供の頃からよく聞いてきました。

穀物価格は食費に直結するので、ヘッジ的な効果があるかなと思ってADM(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)を保有していて、他に農薬・種子のMON(モンサント)を買おうかと考えていたのですが、独バイエルに買収されてしまいました。

他に食糧を作るのに欠かせないのは肥料なので、肥料株を買ったら将来食糧不足が起きて食費が高くなってしまった場合のヘッジになるのではないかと思いますし、食糧不足が起きずに肥料株が低迷し続けても、その場合は食費は高くならないと思うので嬉しいことです。

また、将来的に植物工場が実用化されて農薬の需要が減ることがあっても、肥料は植物を育てるために必須だと思いますし、人口が増え続ける限り有望な資源なのではないかと思います。

ところで、「株式投資の未来」では、肥料株が含まれる素材セクターの長期リターンは全セクター最低の8.18%でした。
過去記事:セクターと成長性の罠

素材セクターが市場全体に占めるシェアは、S&P500が組成された1957年には全体の25%を占めていましたが、それから50年間で90%も縮小したそうです。ジェレミー・シーゲルは素材セクターの凋落の原因として、米国外の低コストメーカーとの競争を挙げています。

肥料株については触れられていませんでしたが、素材セクターということはあまり良くないセクターなのでしょうか。肥料の三要素(窒素、リン、カリウム)のうち、リンとカリウムは希少資源で特にカリウムは寡占状態らしいので、他の素材よりも有望なのではないかと思うのですが

今のところ、カリウム生産で世界最大手のPOT(ポタッシュ・コープ・オブ・サスカチュワン)と、リン生産に強いMOS(モザイク)が気になっています。





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