PER(Price Earnings Ratio)は1株当たり純利益を株価で割りますが、PSR(Price to Sales Ratio)は1株当たり売上高を株価で割った指標です。
PERは分子の純利益が大きく変動するので、分子に売上高を使うPSRのほうが一時的な利益の変動の影響を受けにくいですし、赤字でPERが算出できない銘柄の評価にも使えます。
下のグラフは2000年以降のPSRの推移です。
(S&P500のPSR推移 multpl.comより)
PSRが一番低かったのは2009年3月の0.80ですが、最高値は現在の2.01、平均値と中央値はどちらも1.44です。
またPSRが0.80になるような金融危機がきたとすると、現在約2,300のS&P500は約915(60%下落)まで下げる余地があるということでしょうか。
そこまで下げないとしても、平均の1.44に戻っただけでS&P500は約1650(28%下落)になるので、これくらいの下落は普通に起こり得るものだと考えておいたほうが良さそうですね。
私は銘柄を選ぶときにPSRは全くチェックしたことがなかったので、今回は保有銘柄すべてを調べてみました。
ティッカー | PSR | |
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド | ADM | 0.40 |
BP | BP | 0.61 |
バンガード世界小型株(米国除く)ETF | VSS | 0.81 |
ロイヤル・ダッチ・シェル(B株) | RDS.B | 1.04 |
バンガード米国生活必需品ETF | VDC | 1.22 |
バンガード米国小型株ETF | VB | 1.30 |
バンガード世界株ETF | VT | 1.40 |
カルメイン・フーズ | CALM | 1.51 |
ロッキード・マーティン | LMT | 1.57 |
バンガード米国中型株ETF | VO | 1.62 |
バンガード米国ヘルスケアETF | VHT | 1.63 |
エクソン・モービル | XOM | 1.65 |
ホーメルフーズ | HRL | 2.02 |
シェブロン | CVX | 2.04 |
ゼネラル・エレクトリック | GE | 2.10 |
ユニリーバ | UL | 2.11 |
ゼネラル・ミルズ | GIS | 2.26 |
マコーミック | MKC | 2.74 |
グラクソ・スミスクライン | GSK | 2.86 |
インターナショナル・フレーバー&フレグランス | IFF | 3.05 |
アストラゼネカ | AZN | 3.08 |
ノバルティス | NVS | 3.48 |
プロクター&ギャンブル | PG | 3.63 |
HSBC | HSBC | 3.65 |
ファイザー | PFE | 3.69 |
コルゲート・パーモリーブ | CL | 3.88 |
アンハイザー・ブッシュ・インベブ | BUD | 4.05 |
コカ・コーラ | KO | 4.27 |
ジョンソン・エンド・ジョンソン | JNJ | 4.28 |
ディアジオ | DEO | 5.06 |
マイクロソフト | MSFT | 5.71 |
フィリップ・モリス・インターナショナル | PM | 6.09 |
アルファベット | GOOG | 6.25 |
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ | BTI | 7.10 |
アルトリア・グループ | MO | 7.25 |
PSR最高はタバコ大手アルトリア・グループの7.25、最低は穀物商社アーチャー・ダニエルズ・ミッドランドの0.40でした。
タバコやインターネット、医薬品、飲料など利益率が高い銘柄は高く、穀物や石油などコモディティを扱う銘柄は低めです。
ポートフォリオ全体の平均値は2.12でした。
PER(過去記事:ポートフォリオ全体のPER)と同じく、市場平均よりも少し高いです。
でもPSRの低さばかりに注目してしまうと、利益率の低い銘柄ばかりになってしまうと思うので、あまり気にし過ぎないほうが良いかなと思いました。
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