まずはPERと配当利回り、ROEの比較です。
PER | 配当利回り | |
PSX | 27.0 | 3.2% |
VLO | 13.5 | 3.8% |
MPC | 22.6 | 2.8% |
TSO | 13.6 | 2.6% |
過去8年平均のROEはMPC18.2%、PSX13.5%、TSO13.0%、VLO9.7%でした。
(データ元:Market Realist)
WTI原油価格との相関係数はVLOが0.10と最も低く、PSXが0.42で最も高いです。相関関数は0から1は正の相関、0は相関なし、0から-1は負の相関という意味なので、VLOが最も原油価格の影響を受けにくいです。
ちなみに石油メジャーのRDS.A(ロイヤル・ダッチ・シェル(A株))は0.61だそうです。RDS.Aは上流部門から下流部門までのすべての事業を行っているので、下流部門専門の会社に比べて原油価格の影響を受けやすいということなんですね。
4銘柄の営業利益の内訳は以下のようになっています。
(データ元:Market Realist)
精製部門、中流部門(輸送、貯蔵など)、マーケティング部門、ケミカル部門、コーポレート及びその他の部門がありますが、MPC、TSO、PSXは各部門に分散しているのに対して、VLOはほとんど精製部門のみです。VLOは原油価格との相関が一番低かったので、精製部門に偏っているのは意外でした。
また、石油精製業者はEPA(米国環境保護局)のRFS(再生可能燃料基準)により、石油製品には一定割合のRF(再生可能燃料)をブレンドするよう義務付けられています。。義務付けられた割合をブレンドすることができない場合、精製業者はRIN(再生可能識別番号)を購入する必要があります。
RINはRFを生産、または輸入する際に割り当てられる売買可能なクレジットのことで、精製業者は余剰のRINを市場で購入することでRFSの基準を満たしていますが、最近のRIN価格は変動が激しく、精製業者にとって負担になっているようです。
下のグラフはMPC、VLO、PBF(PBFエナジー)のRINの購入費用です。
(データ元:Market Realist)
RIN購入費用が営業利益に占める割合は、MPCが12%、VLOが21%、PBFが70%です。VLOは精製部門比率が高いのでRIN購入費用も巨額ですが、営業利益に占める割合はそれほど高くないようです。
精製業者はRFSが収益に打撃を与えるとして制度変更を要求していて、トランプ政権でRFSが見直されるという期待もあるようです。
最後に株価の比較です。PSXは2012年にCOP(コノコフィリップス)からスピンオフされてできた会社なので、あまり参考にならない短期間のチャートですが…
私は配当を重視しているので、石油精製株を買うならやはりVLOが一番良いかなと思います。既に石油メジャー株を保有しているので、原油価格との相関が低いというのも魅力的です。
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こんにちは
返信削除詳細な分析すごいですね!
参考になります。(≧∀≦)
以前銘柄購入までに時間かかるって、
いいましたけど、実はVLO,HRBは、
20分間位で購入を決めました。笑
その後、それを否定するために色々、
考えたんですが、ボツにするに至りませんでした。
財務諸表が買ってアピールしてました。
((((;゚Д゚)))))))
昨年の最悪期?を自社株+配当をできる、
財務の良さも気に入りました。
ちなみに過去めっちゃ悩んでやめたのは、株価が$58-に急落した時のWMTです。
ちなみにバフェットは、経営者と短時間〈時間忘れましたたしか5分?〉話して6000万ドルの小切手をきって買収した企業もあるらしいです。
こんにちは。
削除お褒めの言葉ありがとうございます!
英語読めないのでGoogle翻訳で頑張って調べました(笑)
私はあまり詳しく調べずに購入を決めてしまうことが多かったので、少しずつ分析を頑張っていきたいです。
VLOとVLOは即決だったんですね。
私もハワードシリットの本を読んで財務諸表の勉強してみようと思います。
バフェットの5分で6000万ドルって凄すぎますね…どうなっているのか頭の中を覗いてみたいです。