投資時のPERの重要性


ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」によると、ダウ平均が下落後、高値を回復するまでの期間が一番長かったのは、世界恐慌(1929年9月~1954年11月)の25年でした。最近ではリーマンショックのが高値回復まで3年9カ月だったので、世界恐慌の頃の25年というのはものすごく長く感じますが、この下落相場で配当再投資を続けた投資家は大きなリターンを得ることができたそうです。
(過去記事:世界大恐慌

長期的には米国株の実質リターンは7%弱になるはずなので、投資期間がものすごく長い場合は買値にこだわる必要はなさそうです。でも人間の寿命は限られているので、投資を始めるタイミングが悪いとうまくいかない場合があるようです。

下は投資開始時のPERと、その後30年間のリターンの関係を示すグラフです。横軸がPER、縦軸が年率リターンです。
 Real Investment Adviceより抜粋

PERが将来のリターンに影響を与えるのは分かりますが、30年間という長期間でもこれだけ大きな差が出るようです。現在のS&P500のPERは26.09なので、期待できるリターンは5%弱くらいでしょうか。グラフ中で一番低いのはPERが約23でリターンは2%となっていますが、30年投資して年率2%というのはかなり残念な結果ですね。


 S&P500のPER推移 multpl.comより

S&P500のPER推移を見ても今はかなり割高に見えますが、ジェレミー・シーゲル著「株式投資 第4版」では、売買コストの低下、税率の低下、経済安定性の向上によって将来のPERが上昇すると書かれています。これからのPERはずっと高止まりする可能性もありますし、PERが過去と比べて高いので下がるのを待とうとすると機会損失になるかもしれません。

私にはタイミング投資は無理なので、結局はフルインベストメントで毎月の給料から株を買い続けて時間分散するというのが一番良いのかなと思います。




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