円高ドル安は大歓迎


トランプ大統領の「ドルは強過ぎる」発言でドル安円高が進み、既にトランプ相場での上昇幅の半分以上を失っています。今年3月に「米国株評価額1,000万円突破」という記事を書いたのですが、あれからすぐに1,000万円を下回り、14万円の追加投資を入れても現在は約972万円になっています。

ミスター円こと榊原元財務官は、緩やかな円高・ドル安の流れは今後も続き、年内には1ドル100円を突破すると予想しているそうです。米財務省は「円については実質実効レートが過去20年間の平均に比べて20%安い」と指摘しており、1ドル90円が視野に入る状況でないと為替介入の可能性はないそうです。また、企業物価ベースの購買力平価は今1ドル96.07円なので、トランプ相場のピークからかなり下落したと言っても、まだまだ円安水準なのかなと思います。

私の現在のドル資産は$89,300なので、ドル円が1円円高方向に動く毎に約8.9万円の為替差損が発生することになります。もし1ドル90円まで下がるとしたら、為替差損だけで約170万円も資産が目減りします。年収200万円台の私からすると、これはかなりの大金です。

それでも私はずっと円高ドル安が続いて欲しいと願っています。円換算資産額が増えると嬉しいことは嬉しいですが、円安ドル高になると毎月ドル転できる額が少なくなってしまうからです。

毎月14万円をドル転する場合、1ドル90円だと$1,556ですが、1ドル130円だと$1,077にしかなりません。SBI証券やマネックス証券の場合、米国株手数料は約定金額の0.45%ですが、最低手数料は$5なので、一度の購入額が$1,111を下回ると手数料的に損になってしまいます。

また、バリュー株投資では実際の価値よりも安い値段で買うことが重要だと思うので、毎月、過小評価された円で過大評価されたドルを買い続けるのには抵抗があります。

私は基本的には保有株は売却せずにずっと保有し続けるつもりですが、配当金に掛かる税金も円高のときのほうが安くなります。下の画像は今年1/11(1ドル115.96円)と4/12(1ドル109.58円)のPM(フィリップ モリス インターナショナル)の円換算配当額と配当所得税徴収額です。
ドルの配当金額自体は変わっていませんが、4/12は1/11よりも円高になっているため、円換算配当額と税金は少なくなっています。円高になると、ドル建てでは利益になっていても円建てでは含み損ということもあります。配当金の税金は譲渡損失と損益通算できるので、円高になったほうが節税しやすいと思います。

実際に配当金生活をしているときに行き過ぎた円高ドル安になってしまうと困りそうですが、少なくとも資産形成中の円高は大歓迎です。


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コメント

  1. ドル資産は$89,300なので、ドル円が1円円高方向に動く毎に約8.9万円の為替差損が発生することになります。

    どういう計算したら8.9万円になるのですか

    簡単な計算方法教えてください

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    1. こんにちは。

      今が1ドル109円なので、
      $89,300×109=9,733,700円 です。
      これが1ドル108円になると、
      $89,300×108=9,644,400円
      になるので、為替差損は
      9,733,700-9,644,400=89,300円 になります。

      1万ドル持っていると、ドル円が1円円高に動くと1万円の損失、円安に動くと1万円の利益になりますよ。

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