(過去記事:過去の暴落局面の下落率)
今回は、リーマンショック時のNYダウ構成銘柄の下落率について調べてみました。
下表はNYダウ採用の30銘柄と、2008年以降に除外された10銘柄です。
ティッカー | 社名 | セクター | |
1 | AAPL | アップル | テクノロジー |
2 | AXP | アメリカン・エキスプレス | 金融 |
3 | BA | ボーイング | 資本財 |
4 | CAT | キャタピラー | 資本財 |
5 | CSCO | シスコシステムズ | テクノロジー |
6 | CVX | シェブロン | エネルギー |
7 | DD | デュポン | 素材 |
8 | DIS | ウォルト・ディズニー・カンパニー | 一般消費財 |
9 | GE | ゼネラル・エレクトリック | 資本財 |
10 | GS | ゴールドマン・サックス | 金融 |
11 | HD | ホームデポ | 一般消費財 |
12 | IBM | IBM | テクノロジー |
13 | INTC | インテル | テクノロジー |
14 | JNJ | ジョンソン&ジョンソン | ヘルスケア |
15 | JPM | JPモルガン・チェース | 金融 |
16 | KO | コカ・コーラ | 生活必需品 |
17 | MCD | マクドナルド | 一般消費財 |
18 | MMM | スリーエム | 資本財 |
19 | MRK | メルク | ヘルスケア |
20 | MSFT | マイクロソフト | テクノロジー |
21 | NKE | ナイキ | 一般消費財 |
22 | PFE | ファイザー | ヘルスケア |
23 | PG | P&G | 生活必需品 |
24 | TRV | トラベラーズ | 金融 |
25 | UNH | ユナイテッド・ヘルス | ヘルスケア |
26 | UTX | ユナイテッド・テクノロジーズ | 資本財 |
27 | V | ビザ | 金融 |
28 | VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | 電気通信 |
29 | WMT | ウォルマート・ストアーズ | 生活必需品 |
30 | XOM | エクソンモービル | エネルギー |
除外 | T | AT&T | 電気通信 |
除外 | AA | アルコア | 素材 |
除外 | BAC | バンク・オブ・アメリカ | 金融 |
除外 | HPQ | ヒューレット・パッカード | テクノロジー |
除外 | KRFT | クラフトフーズ | 生活必需品 |
除外 | GM | ゼネラルモーターズ | 一般消費財 |
除外 | C | シティグループ | 金融 |
除外 | AIG | アメリカン・インターナショナル・グループ | 金融 |
除外 | HON | ハネウェル | 資本財 |
除外 | MO | アルトリア・グループ | 生活必需品 |
セクター毎の下落率を見ていきます。
生活必需品セクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
WMT | ウォルマート・ストアーズ | -33% | -39% |
PG | P&G | -41% | -48% |
KO | コカ・コーラ | -42% | -49% |
KRFT | クラフトフーズ | - | - |
MO | アルトリア・グループ | - | - |
ヘルスケアセクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
JNJ | ジョンソン&ジョンソン | -36% | -44% |
PFE | ファイザー | -58% | -67% |
MRK | メルク | -66% | -70% |
UNH | ユナイテッド・ヘルス | -72% | -77% |
エネルギーセクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
XOM | エクソンモービル | -35% | -47% |
CVX | シェブロン | -45% | -52% |
テクノロジーセクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
IBM | IBM | -45% | -53% |
HPQ | ヒューレット・パッカード | -52% | -59% |
INTC | インテル | -57% | -65% |
MSFT | マイクロソフト | -59% | -65% |
CSCO | シスコシステムズ | -60% | -66% |
AAPL | アップル | -61% | -69% |
一般消費財セクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
MCD | マクドナルド | -23% | -34% |
NKE | ナイキ | -45% | -50% |
DIS | ウォルト・ディズニー・カンパニー | -57% | -65% |
HD | ホームデポ | -57% | -66% |
GM | ゼネラルモーターズ | 破綻 |
資本財セクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
UTX | ユナイテッド・テクノロジーズ | -54% | -61% |
MMM | スリーエム | -56% | -63% |
HON | ハネウェル | -63% | -70% |
BA | ボーイング | -73% | -78% |
CAT | キャタピラー | -75% | -80% |
GE | ゼネラル・エレクトリック | -84% | -87% |
電気通信セクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | -46% | -56% |
T | AT&T | -49% | -58% |
素材セクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
DD | デュポン | -70% | -76% |
AA | アルコア | -89% | -91% |
金融セクター
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
TRV | トラベラーズ | -46% | -55% |
V | ビザ | -52% | -55% |
JPM | JPモルガン・チェース | -70% | -76% |
GS | ゴールドマン・サックス | -79% | -83% |
AXP | アメリカン・エキスプレス | -84% | -87% |
BAC | バンク・オブ・アメリカ | -94% | -95% |
C | シティグループ | -98% | -99% |
AIG | アメリカン・インターナショナル・グループ | -99.5% | -99.6% |
やっぱり金融セクターの下落率は大きいですね。生活必需品セクターは安定感抜群です。ヘルスケアは暴落に強いイメージを持っていましたが、PFE(ファイザー)、MRK(メルク)、UNH(ユナイテッド・ヘルス)はS&P500よりも下落率が大きいです。
次は、下落率が大きかった下位5銘柄と、下落率が小さかった上位5銘柄です。
下位5銘柄
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
AIG | アメリカン・インターナショナル・グループ | -99.5% | -99.6% |
C | シティグループ | -98% | -99% |
BAC | バンク・オブ・アメリカ | -94% | -95% |
AA | アルコア | -89% | -91% |
AXP | アメリカン・エキスプレス | -84% | -87% |
上位5銘柄
ティッカー | 社名 | 下落率 | 円換算下落率 |
MCD | マクドナルド | -23% | -34% |
WMT | ウォルマート・ストアーズ | -33% | -39% |
JNJ | ジョンソン&ジョンソン | -36% | -44% |
XOM | エクソンモービル | -35% | -47% |
PG | P&G | -41% | -48% |
MCD(マクドナルド)、WMT(ウォルマート・ストアーズ)、JNJ(ジョンソン&ジョンソン)の安定感は素晴らしいですね。特にMCDはほとんどリーマンショックの影響がなかったようです。
また、バフェット銘柄のAXP(アメリカン・エキスプレス)は下位5銘柄にランクインしていますが、その後のパフォーマンスはS&P500を大きく上回っています。
通常はディフェンシブ銘柄を中心に投資しておいて、金融危機時にはAXPのような優良金融株に乗り換えれば超高パフォーマンスを得られそうですね。タイミング投資の才能がない私がやると失敗しそうですが…
ディフェンシブ銘柄からの乗り換えはしないとしても、金融危機時は優良金融株を積極的に買い増ししてウェイトを上げるのも良いかなと思いました。
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こんにちは。ロナルドリードさん。
返信削除私は、過去に金融危機対策を考えて、投資ノートに書いてました。忘れてました。
地震と一緒。いつ起こるか分からないから避難訓練とかと一緒で常日頃からシュミレーションすることが大事と偉そうに書いてました。
危機に備えて米国債を買っておく。危機時には、それを投資の原資とする
購入候補銘柄 LQD VOO WFC USB JPM LBTYA BRKB
米国債積み上げるの完全に忘れてました。笑
利上げして債券価格下がったら少し積み増します!
フィリップグレアムさん、こんにちは。
削除たしかに、平時に米国債を買っておいて、金融危機時に下落した株の購入原資にするのが一番安定してそうですね。
過去のチャートみると、超長期米国債のTLTやEDVが買いたくなりました。
金融危機時は急激な円高になるので、日本人投資家が対策をとる場合、普通に円預金のほうが良いのかなとも思っていましたが、リーマンショック時のTLT、EDVの上昇率はすごいですね。
金利感応度が高くて投資タイミングが難しそうですが…