賃金集約度の低い銘柄

バロンズによると、アメリカの人口は今後10年間に8%増が予想されるのに対し、労働力人口(16~64歳)は2%増にとどまり、約820万人の労働者が不足する可能性があるそうです。労働力が不足すると賃金は上昇し、企業の利益率は低下する可能性があります。

賃金上昇に対して強いのは、従業員1人当たりの時価総額・売上高の大きい「賃金感応度の低い」銘柄で、FWONA(リバティ・メディア)、FB(フェイスブック)、ディスプレイ材料メーカーのOLED(ユニバーサル・ディスプレイ)、AAPL(アップル)などが挙げられていました。

反対に、従業員1人当たりの時価総額・売上高の小さい「賃金集約度の高い」銘柄は賃金上昇に対して脆弱で、GPS(ギャップ)、自動車シート製造会社のLEA(リア)、百貨店のM(メーシーズ)などが挙げられていました。

今後、アメリカの労働者が不足していくと「賃金集約度の高い」銘柄は避けたほうが良いのかもしれません。

今回はダウ平均構成銘柄の従業員1人当たりの時価総額・売上高を調べてみました。データはモーニングスターのものを使いました。


1人当たり
時価総額
1人当たり
売上高
Vビザ21.001.33
AAPLアップル7.251.86
MSFTマイクロソフト4.540.73
XOMエクソンモービル4.463.11
CVXシェブロン3.702.07
JNJジョンソン&ジョンソン2.810.57
MRKメルク2.530.59
GSゴールドマン・サックス2.500.90
PGプロクター・アンド・ギャンブル2.480.68
CSCOシスコシステムズ2.140.65
PFEファイザー2.060.55
KOコカ・コーラ1.930.42
DDデュポン1.550.53
INTCインテル1.540.56
AXPアメリカン・エキスプレス1.340.57
MMMスリーエム1.320.33
JPMJPモルガン・チェース1.290.38
VZベライゾン・コミュニケーションズ1.210.77
NKEナイキ1.160.46
TRVトラベラーズ1.100.89
BAボーイング0.940.63
UNHユナイテッド・ヘルス0.830.80
DISウォルト・ディズニー・カンパニー0.810.29
CATキャタピラー0.720.40
GEゼネラル・エレクトリック0.720.42
UTXユナイテッド・テクノロジーズ0.470.28
HDホームデポ0.430.23
MCDマクドナルド0.340.07
IBMインターナショナル・ビジネス・マシーンズ0.320.19
WMTウォルマート・ストアーズ0.100.21
 ※単位はMillion

見やすいようにグラフにしてみます。
1人当たりの時価総額では、首位がV(ビザ)、最下位がWMT(ウォルマート)でした。圧倒的首位のVは粗利益率が約80%、営業利益率が約60%もある超高収益企業です。

ハイテク企業や石油メジャー、製薬企業は大きく、小売や製造業は小さいようです。IBMはハイテク企業なのに従業員数が多くてびっくりしました。
1人当たり売上高では、首位がXOM(エクソン・モービル)、最下位がMCD(マクドナルド)でした。

参考までに、私の保有銘柄は以下のとおりです。


1人当たり
時価総額
1人当たり
売上高
MOアルトリア・グループ14.752.33
GOOGアルファベット(C株)8.441.19
MSFTマイクロソフト4.540.73
XOMエクソン・モービル4.463.11
CVXシェブロン3.702.07
DEOディアジオ3.000.40
BTIブリティッシュ・アメリカン・タバコ2.830.30
POTポタシュ・コーポレーション・オブ・サスカチワン2.830.87
JNJジョンソン&ジョンソン2.810.57
RDS.Bロイヤル・ダッチ・シェル(B株)2.642.70
WBKウエストパック銀行2.590.65
PGプロクター・アンド・ギャンブル2.480.68
PMフィリップ・モリス・インターナショナル2.280.34
PFEファイザー2.060.55
KOコカ・コーラ1.930.42
CLコルゲート・パルモリーブ1.710.41
IFFインターナショナル・フレーバー&フレグランス1.550.45
BPBP1.522.50
AMZNアマゾン・ドット・コム1.340.40
AZNアストラゼネカ1.250.39
MKCマコーミック1.190.42
MDTメドトロニック1.190.33
ULユニリーバ0.990.31
GSKグラクソ・スミスクライン0.970.28
LMTロッキード・マーティン0.910.49
HRLホーメル・フーズ0.850.50
HSBCHSBCホールディングス0.840.26
GISゼネラル・ミルズ0.810.41
MOSモザイク0.800.82
ADMアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド0.741.96
GEゼネラル・エレクトリック0.720.42
VODボーダフォン0.700.44
CALMカルメイン・フーズ0.480.30
IBMインターナショナル・ビジネス・マシーンズ0.320.19
SRCLステリサイクル0.240.14
 ※単位はMillion
1人当たりの時価総額では、首位がMO(アルトリア・グループ)、最下位がSRCL(ステリサイクル)でした。このなかではMOが圧倒的ですが、V(ビザ)に比べるとやや劣ります。

生活必需品セクターのなかでは、タバコやアルコールなどは大きいですが、食品株は小さいですね。
1人当たりの売上高では首位がXOM(エクソン・モービル)、最下位がSRCL(ステリサイクル)でした。タバコやアルコール株は時価総額では上位でしたが、利益率が高いため、売上高では下位にいますね。

賃金集約度という意味では従業員1人当たりの売上高よりも、やはり時価総額をみたほうが参考になりそうです。

今後、労働人口が不足して賃金が上昇するかは分かりませんが、銘柄を選ぶうえでは一応気にしておこうかなと思います。


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