XLRE(不動産セレクト・セクター SPDR ファンド)


以前にREIT ETFの記事を書きましたが、今回はその続きです。
(過去記事:REIT(不動産投資信託)ETF金利上昇局面の米国REIT

前回は低コストのVNQ(バンガードREIT ETF)がSBI証券で購入できないので当分REITへの投資は見送ろうと思っていたのですが、XLRE(不動産セレクト・セクター SPDR ファンド)の存在を忘れていたので記事にしました。

XLREはステート・ストリートのセクターETFのうちの一つです。不動産セクターは最近、金融セクターから独立したばかりなので、セクターETFのなかでは一番新しいです。

前回の記事に書いた3本のETFと比べてみます。
経費率配当利回り純資産額
($10億)
銘柄数インデックス
XLRE
(不動産セレクト・セクター SPDR ファンド)
0.14%3.64%2.4735不動産セレクト
・セクター指数
IYR
(iシェアーズ 米国不動産 ETF)
0.44%3.99%4.71126ダウ・ジョーンズ
米国不動産指数
RWR
(SPDR ダウ ジョーンズ REIT ETF)
0.25%3.98%2.92105ダウ・ジョーンズ
U.S.セレクトREIT指数
VNQ
(バンガードREIT ETF)※取扱なし
0.12%4.39%64.38157MSCI US REIT
インデックス
やはりVNQが一番魅力的に思えますが、XLREも経費率が0.14%と十分低いです。ただ、銘柄数が35と少なく、配当利回りが一番低いのは気になります。純資産も一番小さいです。

次に保有銘柄(上位25銘柄)を見てみます。XLREとIYRはウェイトは違いますが、銘柄は似ていますね。
XLREとIYRは1位がAMT(アメリカン・タワー)、3位がCCI(クラッシュ・キャッシュ・インターナショナル)ですが、VNQとRWRには含まれていないようです。AMTとCCIは無線基地局などを保有するインフラREITです。配当利回りはCCIは3.55%ですが、AMTは1.75%と低いです。

XLREの配当利回りが低いのはAMTが9.4%も占めているのが大きそうですね。

VNQとRWRの1位はショッピングモールのSPG(サイモン・プロパティー・グループ)です。日本でも三菱地所・サイモンがプレミアムアウトレットモールを保有しています。ショッピングモールはAMZN(アマゾン)などEコマース拡大に押されて不振なのでSPGの株価は高値から約30%下落しており、配当利回りは4.48%と高いです。
 

セクターは以下の通りです。個人的にはAMZNにやられそうな商業施設REITの比率が低いIYRとXLREが良さそうな気がします。

トータルリターンとボラティリティを比較してみます。XLREは2015年10月8日に設定されたので、期間は2年足らずですが…
この期間では、トータルリターンはIYR>XLRE>VNQ>RWR、ボラティリティはIYR<VNQ<RWR<XLREでした。VNQとRWRは似ているような気がしましたが、RWRだけリターンが際立って低いです。IYRはリターン・ボラティリティともに一番優秀ですね。

以上、ざっと比較してみた結果、個人的にはXLREが一番良いと思いました。IYRは経費率以外は良いのですが、0.44%の経費率が他と比べると気になってしまいます。

海外ETFはSBI証券のNISA口座だと買付手数料が無料になるので、とりあえず少しだけXLREを買ってみようかなと思います。


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