ウィズダムツリーの新興国株ETF比較


現在、ポートフォリオの新興国株比率を高めるためにVWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)のほか、DGS(ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド)に投資しています。

DGSは新興国の配当を支払う小型株に投資するETFで、設定日(2007年10月30日)以来ではVWOよりも高リターンかつ低ボラティリティです。
(過去記事:DGS(ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド)

ウィズダムツリーにはDGSのほかに新興国株ETFが2本あるので、今回をその比較をしてみました。


経費率PER配当利回り純資産額
($10億)
銘柄数
DEM
ウィズダムツリー 新興国株高配当ファンド
0.63%10.913.78%2.01830
DGS
ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド
0.63%13.922.96%1.51600
DGRE
ウィズダムツリー 新興国株クオリティ
配当成長ファンド
0.32%16.992.37%0.07265

DGREは経費率が0.32%と低いですが、 設定日が2013年5月22日と比較的新しく、ETFの規模も小さいです。


国別構成比率


DEMDGSDGRE
台湾26.5%台湾25.4%インド15.9%
中国16.1%中国16.6%台湾13.5%
ロシア13.6%南アフリカ11.2%中国12.4%
南アフリカ11.2%韓国9.0%ロシア10.4%
香港5.4%タイ7.1%南アフリカ8.8%
タイ5.0%マレーシア5.1%韓国8.1%
ブラジル3.4%香港4.6%インドネシア8.0%
韓国3.2%ブラジル4.6%ブラジル5.8%
マレーシア2.7%インド3.9%メキシコ5.8%
メキシコ2.3%インドネシア2.9%タイ3.5%
トルコ2.1%メキシコ2.5%トルコ2.5%
米国1.7%チリ1.7%香港1.9%
インド1.7%トルコ1.6%マレーシア1.8%
インドネシア1.2%ポーランド1.3%チリ0.9%
チリ1.1%チェコ1.0%ポーランド0.4%
チェコ1.0%フィリピン0.8%フィリピン0.3%
ポーランド0.9%シンガポール0.3%シンガポール0.2%
フィリピン0.6%ハンガリー0.3%

ハンガリー0.1%ロシア0.1%

シンガポール0.1%




DEMとDGSは1位台湾、2位中国が同じですが、DGREは1位がインドです。DGREは1位のインドでも15.9%と低く、一国に偏っていないのは好印象です。ちなみにVWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)は中国と台湾で半分近くを占めています。

セクター



トータルリターンとボラティリティ

DGREは設定されて間もないためかETFreplayに登録されていなかったので、DEM、DGSとVWOを比較しました。
DGSの設定日(2007年10月30日)以来のトータルリターンはDGS(+34.5%)>DEM(+16.7%)>VWO(+0.9%)、ボラティリティはDGS(25.3%)<DEM(26.0%)<VWO(30.8%)、最大ドローダウンはDEM(-51.8%)>DGS(-61.8%)>VWO(-67.7%)でした。

DGSは優秀ですね。新興国株は暴落局面の下落率が大きいですが、DEMは金融セクター比率が低いためか、同期間ではS&P500よりも下落率が小さいです。

DGREは今のところはMSCI Emerging Markets Indexに負けているようです。

新興国小型配当株vs新興国小型株

ウィズダムツリーのETFではありませんが、EEMS(iシェアーズ MSCI エマージング小型株 ETF)という新興国小型株ETFとDGSを比べてみました。
EEMSの設定日(2011年8月16日)以来のトータルリターンはDGS(+28.3%)>EEMS(+24.1%)>VWO(+22.5%)、ボラティリティはDGS(17.4%)<EEMS(18.4%)<VWO(20.2%)、最大ドローダウンはEEMS(-28.7%)>DGS(-35.8%)=VWO(-35.8%)でした。

期間は短いですが、新興国株でも小型株効果と高配当戦略は有効なのかもしれません。

ウィズダムツリーのETFは経費率がやや高めなので最初は敬遠していましたが、面白いETFが沢山ありそうなので今後も調べていこうと思います。


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