GDPが成長するからと言って高リターンが期待できる訳ではありませんが、インドとインドネシアには単一国株式ETFで投資していきたいなと思っています。今はどちらも少し割高に見えますし、経常赤字国なので他の新興国よりも米金融引き締めで下がりやすいんじゃないかなと考えています。なのですぐにではありませんが、割安になったらポートフォリオに加えたいと思っています。
EPI(ウィズダムツリー インド株収益ファンド)
インド株ETFにはウィズダムツリーのEPIの他にiシェアーズのINDAというETFもありますが、国内ネット証券ではEPIしか取扱いがありません。INDAは時価総額加重平均の「MSCI インディア・インベスタブル・マーケット・インデックス」に連動していますが、EPIは利益額加重平均の「WisdomTree インド・アーニングス・インデックス」に連動しています。INDAのほうが低コストでAUMも大きく、EPIは低PERで銘柄数が多いです。ETF.comのデータでは、INDAはLargeが66.88%、Midが32.64%、Smallが0.48%と大型株の比率が高いのに対して、EPIはLargeが59.56%、Midが27.09%、Smallが11.27%、Microが2.08%と小型株もバランス良く含んでいます。
セクター比率
組入上位銘柄
EPIはエネルギー株のウェイトが高めです。
上記銘柄のうち、インフォシス、ICICI銀行はSBI証券でも買うことができます。私はHDFCの子会社のHDB(HDFC銀行)を少しだけ保有していますが、EPIとINDAには含まれていないようです。
(過去記事:SBI証券で買えるインド株ADR)
インドの経常収支(対GDP比)推移
出典:世界経済のネタ帳
2001~2003年以外は経常赤字です。
ブラジル、インド、インドネシア、トルコ、南アフリカの5通貨はフラジャイル・ファイブと呼ばれ、米金融引き締めに対して脆弱だと言われています。
(現在はS&Pがトルコ、アルゼンチン、パキスタン、エジプト、カタールを新フラジャイル・ファイブと呼んでいるそうです。)
MSCI インディア・インデックスの時系列CAPEレシオ
出典:Research Affiliates
現在(2018年4月)のCAPEレシオは21.8で割高に思えますが、2004年以降のCAPEレシオの中央値は20.9と高めです。最小値は16.0、最大値は50.4です。成長性を考えるとそれほど割高とも言えないのかもしれませんね。
利益額加重平均のため比較的バリュエーションが低い
EPIのインデックス(WisdomTree インド・アーニングス・インデックス)は利益額加重平均指数で、時価総額ではなく純利益を基準にしているため、MSCIインディア・インデックスに比べるとバリュエーションが常に低めになっています。
パフォーマンス比較(EPIとINDA)
EPIとINDAのパフォーマンスを比較してみます。期間はINDAの設定日(2012年2月2日)以降です。トータルリターンはEPIのほうが高いですが、ボラティリティと最大ドローダウンも大きいです。
ウィズダムツリーのサイトには2007年12月3日以降のデータが載っていますが、年初来以外の全期間でEPIのほうが高リターンみたいですね。
パフォーマンス比較(EPIとVWO)
EPIとVWOのパフォーマンス比較です。期間はEPIの設定日(2008年2月22日)以降です。最大ドローダウンはVWOと同程度ですが、EPIのほうがリターンが低く、ボラティリティも大きいです。
MSCIのPDFを見ると、MSCI Indiaの1994年12月30日~2018年5月31日の年率リターンは7.71%で、MSCI Emerging Markets(6.27%)とMSCI ACWI IMI(7.47%)を上回っています。
出典:MSCI INDIA INDEX (USD)
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