(過去記事:保有銘柄のS&P信用格付けを調べる)
(過去記事:NYダウ構成銘柄のS&P信用格付け)
ちなみにS&P信用格付けで最上位のAAAはオーストラリア、オランダ、カナダ、シンガポール、スイス、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、リヒテンシュタイン、ルクセンブルクの11カ国です。米国は2011年にAAA→AA+に格下げされています。
低い国はベネズエラのCCC-(CWネガティブ)、バルバドスのCCC(ネガティブ)などがあります。
新興国のS&P信用格付け(2018年4月末)
S&P信用格付けのほか、10年国債利回り、2017年の経常収支の対GDP比率(データは世界経済のネタ帳)を表にまとめました。調べたのはVWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)の構成国ですが、今回の利上げ局面で最も打撃を受けているアルゼンチンも加えています。※アラブ首長国連邦は格付けがなかったので、首長国のアブダビの格付けで代用しました。
※ペルーは10年国債利回りがなかったので、9年国債利回りで代用しました。
今回の米金融引き締め局面で特にダメージを受けているアルゼンチンとトルコは格付けが投機的水準で、経常赤字もGDPの約5%と大きいです。
トルコは色々問題が大きそうですが、CAPEレシオが低いので気になっています。10年国債利回りが高く、イールドスプレッド(10年国債利回り-株式益利回り)でみると割高なのでスルーしていましたが、Research Affiliatesによる今後10年の期待リターンはロシアに次いで高くなっていました。
(過去記事:高い実質期待リターンが見込める国の株式ETF)
上表のうち、私が個別国の株式ETFで投資しているのはロシアとマレーシアです。両国とも投資適格水準で経常黒字です。特にロシアの経常収支は1999年以来ずっと黒字です。
チェコは信用格付けも高いですし、低CAPE・低金利ですが、チェコ株ETFがないので投資できません。
フラジャイル・ファイブ
今調べていて知ったのですが、ブラジル、インド、インドネシア、トルコ、南アフリカの5通貨は「フラジャイル・ファイブ」と呼ばれているんですね。iFinanceによると
高いインフレ率である一方、経常収支の赤字で成長資金を国外に頼る脆弱なマクロ経済構造を抱えており、また不安定な政治も投資資金の流出を招きやすくしているだそうです。
トルコ株は気になりますが、 米金融引き締めが終わるまでは待っておいたほうが良いのかもしれませんね。
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