新興国各国株式のドローダウン(参考データ)


新興国各国のドローダウンのデータを見つけたので備忘録として記事にします。

新興国各国株式のドローダウン(1990以降)

The Emerging Markets Investorによると、1990年以降、新興国市場※では50%を超えるドローダウンが46回起きているそうです。
※中国、韓国、台湾、マレーシア、インドネシア、タイ、インド、トルコ、ロシア、ナイジェリア、メキシコ、アルゼンチン、チリ、ブラジルの14国で、新興国株の南アフリカが含まれていない代わりにフロンティア株のアルゼンチンとナイジェリアが含まれています。
(参考記事:Exploiting Boom-to-Bust Cycles in Emerging Markets

ドローダウンを昇順に並べてグラフ化すると以下のようになります。
※記事中に詳しい説明がありませんでしたが、括弧内の年は安値をつけた年で、ドローダウンは米ドル建だと思われます。
出典:The Emerging Markets Investor

1997年のインドネシア、2001年のトルコ、1995年のタイ、1998年のロシアは90%超と凄まじいドローダウンを記録しています。

国別でみると、トルコが7回、アルゼンチンが6回と突出して多いです。最大ドローダウンが小さいのはインドとチリで、インドは2001年の-68%、チリは1995年の-64%です。

バリュエーションが割安に見えても注意が必要

たとえばリーマンショック以降、ロシア株のCAPEレシオは9以下と常に割安な水準にありますが、2016年には62%のドローダウンを記録しています。
※グラフはResearch Affiliatesのものです。
(過去記事:世界各国の時系列CAPEレシオが見られるサイト
トルコ株の2017年末のCAPEレシオは10.7と比較的低水準にありましたが、年初来で50%以上下落しています。
新興国株の場合、バリュエーション上割安に見えても50%超のドローダウンは十分起こり得るものと考えておいたほうが良さそうです。


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