米国株のセクター別ドローダウン


今回は米国のセクター別ドローダウンについてです。

セクターETFが設定されたのが1998年なので、ITバブル崩壊とリーマンショックのドローダウンを調べてみました。

ITバブル/ドットコムバブル時のセクター別ドローダウン

期間は2000年3月末〜2002年10月末で、Portfolio Visualizerを使って調べました。

ドローダウン
XLV
ヘルスケア
-23.39%
XLY
一般消費財
-24.30%
XLB
素材
-24.57%
XLF
金融
-27.87%
XLP
生活必需品
-28.94%
XLE
エネルギー
-35.68%
XLI
資本財
-36.38%
XLU
公益
-42.47%
SPY
S&P500
-44.71%
XLK
テクノロジー
-80.47%

ドローダウンが最も大きかったのは震源地のテクノロジーセクターです。

小さかったのはヘルスケアセクターですが、次には景気敏感の一般消費税、素材、金融が続いています。景気敏感、特に金融セクターは暴落に弱いというイメージがありましたが、ITバブル崩壊ではそれほど下がらなかったんですね。

生活必需品は中間くらいですが、ITバブル崩壊後の2001年1月末〜2013年2月末に-32.61%のドローダウンを記録しています。

公益に至ってはテクノロジーに次いでドローダウンが大きかったようですが、これはエンロンの粉飾会計発覚&破綻が原因だと思われます。。

XLU(公益)の現在の組入上位銘柄を見てみると、NEE(ネクステラ・エナジー)が-23.87%、DUK(デューク・エナジー)が-56.23%、D(ドミニオン・エナジー)が-26.76%、SO(サザン)が-12.24%、EXC(エクセロン)が-38.72%で、DUKとEXC以外はそれほど下がらなかったようです。

ちなみにSOはリーマンショック時でも-17.61%とドローダウンが小さく済んでいます。

サブプライム/リーマンショック時のセクター別ドローダウン

期間は2007年11月末〜2009年3月末で、これもPortfolio Visualizerを使って調べました。

ドローダウン
XLP
生活必需品
-28.12%
XLV
ヘルスケア
-35.50%
XLU
公益
-38.05%
XLK
テクノロジー
-49.46%
SPY
S&P500
-50.80%
XLY
一般消費財
-51.05%
XLE
エネルギー
-53.13%
XLB
素材
-55.49%
XLI
資本財
-56.60%
XLF
金融
-76.34%

これは私のイメージ通りの結果ですね。ドローダウンが最も大きかったのは震源地の金融セクターで、ディフェンシブな生活必需品、ヘルスケア、公益は小さかったです。

ちなみにXLE(エネルギー)は2014年7月末〜2016年2月末にも原油安で-41.10%のドローダウンを記録しています。

セクター別ドローダウンをグラフ化

2回のドローダウンをグラフ化してみました。ドローダウンの平均値が小さい順に並べています。
次の〇〇危機でどこが震源地になるかは分かりませんが、生活必需品とヘルスケアセクターは比較的安定していそうな気がします。


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