米ドルのまま放置しておいた場合、円転や米株買付時に為替差益が発生していたら雑所得として申告しなければいけませんが、MMFにしておけば特定口座で自動的に源泉徴収されるうえに分配金も受け取れます。
また、外貨建MMFの損益計算に使われる為替レートは外国株式と同じく、取得価額が約定日のTTSレート(仲値+1円)、譲渡価額が約定日のTTBレート(仲値-1円)なので、為替レートが変わらなければ往復で2円分の譲渡損失が発生します。これは配当や譲渡益と通算することができるので税金的にも有利です。
SBI証券で買える米ドルMMFの信託報酬比較
現在、SBI証券では以下の4種類の外貨建MMF(米ドルMMF)を買うことができます。最近は分配金利回りが上がってきて、ブラックロックMMFは2%を超えてきました。それでも米国のインフレ率未満ですし、税引き後ではさらにマイナスですが…私は最も利回りの高いブラックロックを選んでいます。ちなみに、楽天証券ではゴールドマン・サックスと日興の2種類しか選択肢がないので、今のところは利回りの高いゴールドマン・サックスにしています。
4種類の米ドルMMFの信託報酬(上限)は以下のようになっています。MMFの利回りはこの信託報酬を控除したあとのものなので、米短期金利に比べるとやや低利回りです。
ノムラMMFは信託報酬が最も低いですが、現時点の利回りは1.683%と4種類中最低です。MMFの投資対象についてはよく理解できていませんが、利回りと安全性がトレードオフだとすると、安全性を重視する場合はノムラMMFが良いのかなと思っています。
(MMFは元本保証されている訳ではなく、実際に2001年のエンロン破綻では元本割れが起こったそうです。)
バンガードのVMMXXは0.16%と低コスト
MMFが高コストなのは仕方ないのかなと思っていましたが、 バンガードのVMMXX(Vanguard Prime Money Market Fund)というMMFは信託報酬0.16%と低コストのようです。現時点の利回り(7 day SEC yield)は2.37%とブラックロックMMFよりも0.3ポイント以上高いです。
私は多くても$1,000以下しかMMFには置いていないのでどれを使っても大差ありませんが、バンガードみたいな低コストMMFが日本でも買えるようになったらいいのになと思います。
よろしければ応援クリックお願いします
ronaldreadさんへ、質問です。
返信削除私=素人個人投資家は、この記事を見るまでドル転したUSDをMMFに変換するというアイデアを全く持っていませんでした。これに関して初歩的なことを教えてください。
質問1。
ronaldreadさんは、SBI証券で米国株を買う時、次の手順を踏んでいるのでしょうか?
step-1: SBI銀行の外貨普通預金を利用して、JPYをドル転する。JPY->USD変換する。
step-2: USDをMMFに変換する。
step-3: MMFから外貨建てで米国株を買う。
質問2.
上記のstep-1とstep-3との間に、ある程度の時間間隔がある場合には、上記step-2のMMF変換を行った方が有利=利益が多いのでしょうか?
質問3.
上記step-2とstep-3で手数料が発生し、損失が発生することはないのでしょうか?
以上、初歩的な質問ですが、よろしくお願いいたします。
■
こんにちは。
削除質問1は仰る通りの手順ですが、step-3ではMMFから直接米国株を購入することはできないので、購入の前に一度MMFを解約する必要があります。
質問2については記事にも書いていますが、米ドルのまま放置していて米国株購入時に為替差益が発生している場合は雑所得として確定申告する必要があるはずですし、為替差損が発生している場合は配当や譲渡利益との損益通算ができないので、MMFにしておいたほうが有利だと認識しています。MMFの分配金利回りは外貨預金金利よりも高いですし。
質問3については、MMFは元本を保証していないので元本割れリスクはありますが、購入・解約手数料は発生しません。
ありがとうございました。
削除