NYダウ構成銘柄のCAPEレシオ


S&P500のCAPEレシオは歴史的な高値圏にありますが、個別銘柄に目を向けると(少なくとも私は)そこまで割高だとは感じていません。

S&P500には高成長のハイテク株が多く含まれているので、今回はNYダウ構成銘柄のCAPEレシオを調べてみました。
(NYダウにもMSFT(マイクロソフト)やV(ビザ)が含まれていますが…)

個別銘柄のCAPEレシオの調べ方

過去10年分のEPSはMorningstar、CPIはFRED等で簡単に入手することができるので、個別銘柄のCAPEレシオを自分で計算することはできますが、面倒なのでgurufocusのデータを使います。

下画像はV(ビザ)のページで、赤色で囲んだところがCAPEレシオ(Shiller PE Ratio)です。

出典:gurufocus

VはPER33.65に対してCAPE70.81と非常に高いですが、CAPEレシオは現在株価を過去10年間のインフレ調整後EPSの平均値で割って計算するため、EPS成長率が高いと超高CAPEになります。

逆に低迷中のIBMはPER14.80に対してCAPE11.05と低いですが、これは過去10年のインフレ調整後EPSの平均値よりも現在のEPSのほうが低いことを意味しているため、「CAPEレシオが低いから割安」という風に安直に考えることもできません。

私は個別銘柄への投資を検討する際にCAPEレシオを使うことはあまりありませんが、gurufocusではお手軽に調べることができるので便利だと思います。

NYダウ構成銘柄のCAPEレシオ

gurufocusを使って、NYダウ構成銘柄のCAPEレシオ(とついでにPER、予想PER)を調べてみました。下表は9/25時点のデータで、CAPEレシオの昇順に並べています。
※DOW(ダウ)は10年分のEPSデータがないのでCAPEレシオはありません。

社名CAPEPER予想
PER
IBMIBM11.0514.8010.48
XOMエクソン・モービル11.1617.1817.83
GSゴールドマン・サックス12.758.818.16
CVXシェブロン12.9416.0116.31
WBAウォルグリーン・ブーツ・アライアンス15.4210.678.94
TRVトラベラーズ16.2414.9212.71
PFEファイザー17.9716.3812.20
JPMJPモルガン・チェース18.9812.0411.12
VZベライゾン・コミュニケーションズ19.1215.7212.30
INTCインテル19.5411.9110.74
UTXユナイテッド・テクノロジーズ20.2822.3315.48
MMMスリーエム21.3719.8015.92
CATキャタピラー21.5411.799.94
AXPアメリカン・エキスプレス22.8514.7613.35
WMTウォルマート25.1526.6824.69
JNJジョンソン&ジョンソン26.4021.7214.39
DISウォルト・ディズニー・カンパニー26.5716.7821.69
AAPLアップル28.5318.8416.81
CSCOシスコシステムズ29.0119.0814.71
UNHユナイテッド・ヘルス29.4716.6913.48
KOコカ・コーラ29.8433.0423.87
PGP&G30.8490.4625.51
MRKメルク32.6323.2915.29
MCDマクドナルド35.2027.9324.15
HDホームデポ42.1622.7022.37
BAボーイング49.4045.2317.06
MSFTマイクロソフト49.9127.4926.11
NKEナイキ51.7436.4630.12
Vビザ70.8133.6527.93
DOWダウ-5.569.09

最小はIBMで11.05、最大はV(ビザ)で70.81、中央値は25.15です。

multpl.comによると、9/25時点のS&P500のCAPEレシオは29.92なので、DOW(ダウ)を除く29銘柄中21銘柄はS&P500よりも低CAPEです。

NYダウ構成銘柄のCAPEレシオを見る限りでは、やはりそこまで割高という訳でもなさそうに感じます。

セクター別のCAPEレシオ

gurufocusにはS&P500のセクター別CAPEレシオも載っています。
 過去記事:S&P500のセクター別CAPEレシオ

不動産、テクノロジー、公益セクターは30超とかなり高いですが、エネルギー、金融、電気通信、生活必需品セクターはそれほどでもありません。

出典:gurufocus



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