日米の住宅価格推移を比べてみる


2019年度上半期の首都圏新築マンションの平均価格は6,006万円となり、1991年度上半期(6,137万円)以来28年ぶりに6,000万円を突破したそうです。
 参考:首都圏マンション需要なき価格上昇 28年ぶり6000万円(日本経済新聞)

昔は融資の判断基準の目安として年収倍率※5倍までと言われていたそうですが、低金利・価格高騰を背景に最近では年収倍率10倍超ということも普通にあるようです。
※年収倍率は住宅購入価格÷年収として計算します。

6,000万円のマンションなら年収倍率10倍として年収600万円あれば買えるということなんでしょうかね。低所得の私にはなかなか想像できないです。

私には縁のない話なのですが、純粋に興味があったので、今回は日米の住宅価格の長期推移を調べてみました。

日本の住宅価格推移

まずは日本の住宅価格推移ですが、国土交通省のサイトにある不動産価格指数(住宅)は何故か2008年4月以降のデータしかありませんでした。

どれを見るのが適切なのかよく分からなかったので、FREDのResidential Property Prices for Japan  (QJPN628BIS)とReal Residential Property Prices for Japan (QJPR628BIS)というものを使いました。QJPN628BISが名目、QJPR628BISが実質です。

住宅価格推移(名目)

日本の住宅価格(2010年=100)の推移は以下のようになっています。期間は1955年Q1~2019年Q1です。

出典:FRED

2019年Q1現在は115.14で、1991年Q1のピーク(182.79)からみると大幅に下落しています。首都圏の新築マンションはバブル期並みの価格にまで上がっているようですが、こちらはまだまだですね。

ですが、起点の1955年Q1からは約52倍になっています。年率上昇率は+6.4%です。

住宅価格推移(実質)

インフレ調整後の実質住宅価格(2010年=100)の推移は以下のようになっています。期間は1955年Q1~2019年Q1です。

出典:FRED

64年間で8.6倍、年率換算では+3.4%になります。

実質ベースでみると現在の住宅価格は1971年頃とほとんど変わらない水準にあるようです。バブル期よりもかなり低いというのは知っていましたが、これは意外に感じました。

米国の住宅価格推移

次は米国です。これもFREDのReal Residential Property Prices for United States  (QUSR628BIS)とReal Residential Property Prices for United States (QUSR628BIS)というものを使いました。QUSR628BISが実質、QUSR628BISが名目です。

住宅価格推移(名目)

米国の住宅価格(2010年=100)の推移は以下のようになっています。期間は1970年Q1~2019年Q1です。

出典:FRED

住宅価格推移(実質)

インフレ調整後の実質住宅価格(2010年=100)の推移は以下のようになっています。期間は1970年Q1~2019年Q1です。

出典:FRED

日米比較

日米の実質住宅価格を比べてみました。期間は1970年Q1~2019年Q1で、1971年Q1=100としています。

出典:FRED

49年間で日本は約1.1倍(年率0.24%)、米国は約2.1倍(年率1.53%)です。

日本のバブル期前の1970年以降で見てもかなり大きな差がついていますね。

日本の住宅価格が高騰しにくい要因として、WSJの記事では住宅政策の規制が比較的緩いということが挙げられていました。ニューヨークやロンドン、サンフランシスコ、ストックホルムのように住宅需要が逼迫する都市の多くは土地利用や新築計画に厳しいルールがあり、地域ごとに政治的圧力が働いているそうです。
 参考:手頃な物件消える住宅危機、なぜ日本は例外?

人口流入が続く東京は住宅政策の規制が緩いため新しいマンションを建てやすくて、人口流出が続く地方はそもそも住宅需要があまりないので、日本全体としてこれだけ低迷しているということなんでしょうね。


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