RPAR(The RPAR Risk Parity ETF)は"Cash is Trash"局面に強い?


最近、RPAR(The RPAR Risk Parity ETF)に興味を持っています。
 参考:一般日本人がレバレッジ1倍~1.5倍のリスクパリティPFを簡単に組む方法とオールウェザーちょっと考察(ETFを使った株式投資)

RPARはグローバル株式、米国債、TIPS(物価連動国債)、コモディティのリスクの割合が均等(各25%)になるように投資するETFで、レバレッジがかかっています。

2020年3月末時点では下図の左のようなアセットアロケーションになっています。リバランスは四半期に一度だそうです。

出典:The RPAR Risk Parity ETF

オールシーズンズ・ポートフォリオと大きく違うのは長期米国債の代わりに長期TIPS(物価連動国債)を組み入れているところです。オールシーズンズは下図の比率で固定というところも違いますが…
出典:アンソニー・ロビンズ 著「世界のエリート投資家は何を考えているのか」

長期米国債は名目の長期金利が下落すれば上昇しますが、長期TIPSは実質(インフレ調整後)の長期金利が下落したときに上昇します。

暴落時には名目長期金利が急落するので長期国債は上昇します。ですが、たとえばリーマンショック時には名目長期金利と同時に期待インフレ率も急落したので実質長期金利は上昇しており、株価が暴落するときのヘッジとしては通常の長期米国債のほうが有利なようにも思えます。

出典:FRED

しかし、個人的には大規模な金融&財政拡大で名目金利が低いままにインフレ率が上昇する"Cash is Trash"の時代が来るんじゃないかなと思っており、その局面では長期米国債は不利で、長期TIPSが入っているRPARはうまく乗り切れそうです。

ちなみに有名なTIP(iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF)は実効デュレーションが7年程度ですが、RPARのTIPSは15+ yaerと書かれており、かなりデュレーションが長いです。

米国債でも短期債と長期債では違うように、同じTIPSでもデュレーションによってかなり差があります。
当面は買う予定はありませんが、私は必要最小限以上の現預金を持っているとストレスに感じるようになってしまったので、リタイア時には当面の生活費分をRPAR的なものにしておけたらいいなと思っています。

S&P Risk Parity Index

参考にS&P Risk Parity Indexを見てみます。

S&P Risk Parity Indexは株式、債券、コモディティ(下表26銘柄の先物取引)でリスクを均等に配分するように毎月リバランスされます。8%のボラティリティ水準を目標とする8% Target Volatilityのほか、10% Target Volatility、12% Target Volatility、15% Target Volatilityがあるようです。

出典:S&P Risk Parity Index Family Methodology(PDF)

比率がどうなっているのかは見つけられなかったのでよく分かりませんが、債券はすべてFixed incomeでTIPSは入っていません。

過去パフォーマンスを見てみると、10% Target Volatilityがボラティリティ6~7%、12% Target Volatilityが7~8%になっています。コロナショック前までは低ボラティリティ相場が続いていたのでターゲットよりも低めになっているんでしょうか。(きちんと読んでいないのでどこかに書いてあるのかもしれませんが)株式比率の上限とかが決まっているのかもしれません。
出典:S&P Risk Parity Index 

今年のパフォーマンスは下表のようになっています。ちなみにRPARは1月が2.56%、2月が-0.57%、3月が-5.94%、2020Q1が-4.09%です。

出典:Indexologyblog

実現ボラティリティのルックバック期間は最小1260取引日(5年間)、最大 3780取引日(15年間)となっているそうです。計算方法?は義務教育レベルでは全然理解できなかったので分かる方はMethodology(PDF)をご覧ください。
出典:S&P Risk Parity Index Family Methodology(PDF)



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