ミレニアル世代のジュエリー離れとゴールドのバブル


ミレニアル世代はアルコール離れ、タバコ離れ、車離れなど様々なモノから離れつつありますが、最近気になったのはジュエリー離れについてです。

私は引きこもり志向でどちらもしないのでよく分かりませんが、ミレニアル世代はジュエリーの代わりに旅行を好むみたいな話をよく聞きます。

実際にデータを見た訳ではないのでどれくらい減っているのかは知りませんが、最近、こうした消費行動の変化が本当に起こっているとしたら、長期的にみるとゴールド価格に影響を与えないのかなと疑問に思っています。
 
世界の金需要をみると、宝飾品需要が約半分を占めており、残りが個人投資(金地金、コイン)、産業用需要、公的購入、ETF投資となっています。

出典:第一商品

ロシアなど新興国では金準備の積み増しに積極的ですし、インドや中国はゴールド信仰が強くて宝飾品需要が伸びているそうなので、当面はゴールド需要は増えそうに思えます。
(なお、ロシア中銀は既に大量のゴールドを保有しており、新たに買い増しする必要はないと判断したためか、4月から購入を停止しています。)

ですが、モノから情報へと転換していく時代の流れはゴールド信仰が強い国でも結局は同じで、長期的にみればゴールドの宝飾品需要は少なくなっていくんじゃないかなと思っています。
(個人的に全く興味がないのでバイアスがかかっているのかもしれません。私はゴールドは「他人に高い値段で売れる」から欲しいなと思うだけで、もしも家に飾っておくだけしかできないのなら要らないです。無料なら綺麗ですし欲しいですが、1グラム6,500円は高すぎるので買いたいとは全く思わないです。シルバーは1グラム60円なのでまだ良いですが、これも他人に高く売れなければやはり買いたいとは思えません。)

「ゴールドは人類史のなかで最も長く続くバブルだ」みたいなフレーズをどこかで目にしたことがあるのですが、もしみんなが少しずつ興味を失って共同幻想が崩れ、宝飾品需要が縮小していくことで、永続するかと思われたバブルは弾ける可能性もないとは言えないと思います。
(私が生きている間にはそうはならなさそうですし、当面の間はポートフォリオにゴールドを組み入れるのは有効なんだろうなと思っていますが。)

ゴールド建てS&P500は20年以上弱気相場

ところで、ジェフリー・ガンドラック氏が米国株のリターンは米ドルが減価しただけだという意味で「ゴールド建てS&P500は20年以上弱気相場だ」みたいな発言をしていましたが、個人的には米ドルの減価というよりもゴールドが上がり過ぎなんじゃないかなと思うんですよね。

下のグラフは1968年4月=100としたときのゴールド価格と米国CPIです。CPIは約52年で約7.5倍になったのに対して、ゴールドは約45倍になっています。


ニクソンショック直前から比べるのはゴールドに有利過ぎるので1990年以降で比べても、やはり近年のゴールドは上がり過ぎに思えます。


たとえばビットコイン建てゴールドは暴落していて、直近の反発がほとんど見えません。


私はゴールドについて全然勉強していないのでよく知りませんが、素人目にみるとS&P500が実質的に上昇していないというよりは、ゴールドが米ドルの減価以上に上がり過ぎているんじゃないかなと感じます。


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