アルファベットには議決権なしのクラスC株(GOOG)と議決権ありのクラスA株(GOOGL)があります。1株あたり10の議決権が付与されているクラスB株を創業者が保有していて議決権を確保しているため、GOOGLの議決権は実質的には無意味なのですが、それでも理屈上は議決権の価値は僅かでもプラス、つまり株価はGOOGL>GOOGになるはずです。
ですが、GOOGLよりもGOOGのほうが高い(つまり議決権の価値がマイナス)の状態が長く続いていました。株価が回復すると自然と解消されるのでは?と思っていたのですが、株価最高値付近にある現在でも再びマイナスになりつつあります。
過去記事:アルファベットの議決権プレミアムは株価と連動している?
バークシャーはBRK.AとBRK.Bの二種類があり、BRK.BはBRK.Aを1,500分の1に分割して発行されましたが、議決権は10,000分の1しか議決権が付与されておらず、理論上はBRK.A1株はBRK.B1,500株よりも僅かに高い価格で取引されるはずです。
アルファベットの議決権プレミアム推移
2014/4/1~2020/8/24
まずは当ブログで何度か記事にしましたが、再度アルファベットのチャートです。期間は2014/4/1~2020/8/24です。2020/1/1~2020/8/24
2020年以降では以下のようになっています。バークシャーの議決権プレミアム推移
2014/4/1~2020/8/24
期間はアルファベットと同じく、2014/4/1~2020/8/24です。コロナショックでは最大3.05%、最小-1.90%と大きめに乖離していますが、アルファベットのように乖離した状態のまま放置されることはなく、ほぼゼロ付近で推移しています。
この期間の平均値は0.08%、中央値は0.02%で理論通りわずかにプラスとなっています。
2020/1/1~2020/8/24
2020年以降では以下のようになっています。バークシャーとアルファベットの議決権プレミアム比較
2014/4/1~2020/8/24
バークシャーとアルファベットを比べてみました。バークシャーはコロナショックなどで一時的に大きく乖離することがあってもほとんどはゼロ付近ですが、アルファベットは2015年8月にピーク(5.31%)をつけてから低下傾向になっており、2018年以降は時々マイナスの日が出始め、2020年に入ってからはマイナスが常態化しつつあります。
下表は議決権プレミアムの最大値、平均値、中央値、最小値です。
ヒストグラムを作ってみると、バークシャーはアルファベットと違って大きく乖離している日がほとんどないことが分かります。
2020/1/1~2020/8/24
2020年以降では以下のようになっています。ヒストグラムは以下のようになっています。
バークシャーはやはり大きく乖離することはあまりないようです。
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