金融所得は優遇され過ぎている


バイデン政権のキャピタルゲイン増税案が話題になっています。


財務省によると、主要国の株式譲渡益課税は以下のようになっています(2019年1月時点)。


出典:財務省


米国は段階的分離課税(連邦税)0%、15%、20%+総合課税(州・地方政府税)という制度になっているそうですが、単身者の場合、配当所得及び長期キャピタルゲインが39,375ドル以下は連邦税非課税だそうです。

給与所得等、配当所得及び長期キャピタル・ゲインの順に所得を積み上げて、配当所得及び長期キャピタル・ゲインのうち、39,375ドル(445万円)以下のブラケットに対応する部分には0%、39,375ドル超のブラケットに対応する部分には15%、434,550ドル(4,910万円)超のブラケットに対応する部分には20%の税率が適用される(単身者の場合)。

引用:財務省

今回のバイデン政権の増税案は所得100万ドル超の富裕層に対するキャピタルゲイン税率を20%→39.6%に引き上げるというものなので、一般大衆は依然として労働所得よりも金融所得のほうが低税率のままということになりそうです。

共産党の所得税負担率グラフ

私が高校生の頃、駅で共産党の人たちが以下のようなグラフを持って「金持ちは優遇されすぎている!」的な演説をしていました。当時は株式投資に興味を持っていなかったので、なるほど金持ちにはもっと課税するべきだなと思っていました。


出典:日本共産党


金融所得でリタイアを目論んでいる今となっては特に何も感じなくなりましたが、一般的な感覚では労働所得よりも金融所得のほうが低税率で済むのは異常で是正すべきものだと思います。

暗号通貨は総合課税の雑所得となるため税制上不利という話はよく言われますが、本来は申告分離課税の株式等が異常で総合課税されるのが正常なようにも思えます。

私の場合は死ぬほど働きたくないので貧乏リタイアを目指しており、総合課税されてもそれほど大きな影響はなさそうな気がしますが、今金融所得は労働所得に比べると現状あまりにも優遇され過ぎている感があるので、今後は増税を覚悟しておいたほうが良いんだろうなと思っています。




よろしければ応援クリックお願いします
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

コメント

  1. 金融所得に対する税率は本当に優遇されてますよね。税率上げてもよいですが、例えば所得と金融資産が5億円以上というように、ある一定以上の富裕層に限定してほしいですね。
    私のように、株式配当を生活資金の足しにしている一般庶民も多いと思います。

    返信削除
    返信
    1. 金融所得に対する課税はそもそも二重課税みたいな話もよく言われますが、不平等と思う人もかなり多そうなので、全部総合課税にしてからイギリスのISAみたいな使い勝手のいい非課税枠を拡大する感じがバランスとれていそうな気がします。
      一律20.315%を続けると不満が高まりそうな気がしてなりません。

      削除

コメントを投稿