アルファベット株は議決権ありのクラスA株(GOOGL)と議決権なしのクラスC株(GOOG)の2種類が上場しており、本来は議決権の価値の分だけ株価はGOOGL>GOOGとなるはずです。
アルファベットは創業者が1株あたり10の議決権が付与されているクラスB株を保有して議決権を確保しているため、GOOGLの議決権は実質的には意味がありませんが、理論的には議決権の価値がマイナスになるというのはおかしいので、GOOGLの株価のほうが高いのが普通だと思います。
しかし、アルファベットの議決権プレミアム(GOOGLの株価÷GOOGの株価-1)は2018年以降は時々マイナスの日が出始め、2020年頃からはマイナスが常態化しています。
最近は-1%以内に収まっていたのですが、4/30には過去最大の-2.35%を記録しました。過去に類を見ない垂直落下ですね。
2020年以降だと以下のようになります。アルファベットは27日の決算で500億ドルの自社株買い計画を発表しましたが、自社株買いの対象は議決権のないGOOGです。
コロナショックでは株価下落に伴って議決権ディスカウントも拡大したので、下落時には自社株買いの下支えのあるGOOGの株価が相対的に高くなり、平時には裁定が働いて正常化するみたいな感じなのかなと思っているのですが、4/30はGOOGが-0.81%、GOOGLが-1.64%とそこまで大きな下落ではないのでここまでディスカウントが激しくなるのは謎です。
過去記事:アルファベットの議決権プレミアムは株価と連動している?
需給的にGOOGは下がりにくいとしたら議決権ディスカウントが解消されることは当面ないのかもしれませんが、-2%超はいくらなんでも不合理だと思います。
私はコロナショックでGOOGからGOOGLに乗り換えて買い増ししており、当面はこれ以上買う予定はありませんが、今後買うときにまだディスカウントが続いていればGOOGLを買いたいです。
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