世の中には金本位制に回帰すべきだという主張の人もいます。
ふと仮に米国が金本位制に回帰することになった場合、ゴールド価格は幾らくらいになるんだろうかと気になったので大雑把に計算してみました。
まず、現在米国が保有する金準備は8,133.46トン(2021年9月末時点)だそうです。
参考:世界の金保有国ランキング
一方、現在の米国のマネーストックM1は200,831億ドルです。
米国が保有するゴールドでマネーストックM1をすべて賄うとすると、ゴールド価格は76,801ドル/oz、現在の42倍程度になる必要があります。
コロナ前の2020年2月のM1で計算すると、15,405ドル/oz、現在の9倍程度です。
コロナ禍で急増したマネーストックをベースに考えるのは不適切だと思うので、米国が金本位制に回帰するとしたらゴールド価格はだいたい10倍くらいになりそうです。
世界が金本位制に回帰したら
世界の中銀と公的機関が保有する金準備の合計は2021年9月末時点で35,553.8トンだそうです。有史以来人類が採掘してきたゴールドの総量は約18万トンだそうなので、世界の中銀は現在そのうち約2割程度を保有しているということになります。
参考:世界の金保有国ランキング
世界のマネーストックはよく分からないので、マネーストックの代わりに2020年の世界の名目GDP848,660億ドルを使います。
もし仮に世界が金本位制に回帰することになり、中銀が現在保有しているゴールドの価値が名目GDPと同額になったとしたら、ゴールド価格は74,243ドル/oz、現在の約43倍になります。
コロナ前の米国のM1/GDPは0.2程度だったので、世界全体でも同じ比率だとして米国の計算と同じくマネーストックをすべて賄えるまで上昇した場合、ゴールド価格は14,848ドル/ozになります。
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