低CAPEの死(n回目)


これまでCAPEレシオが低い国への投資は非常に良いパフォーマンスを残してきました。

 過去記事:世界各国のCAPEレシオとその後10年間の実質トータルリターン

 過去記事:CAPEレシオが低い国への投資は米国株をアウトパフォーム


しかし、近年の低CAPE戦略はひどく低迷しており、さらに筆頭格?であるロシア株の暴落によって一層の打撃を受けています。


低CAPE戦略っぽいETFとして、以前保有していたGVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)というものがあるのですが、これはETF設定来でVTどころか現金にも負けている始末です。

※パフォーマンスはトータルリターン(YahooFinanceのAdj Close)です。

GVALの2021年12月末時点の国別ウェイトは以下のようにカントリーリスクが高い国が多くなっています。

出典:Cambria

ちなみにこの時点ではロシアのウェイトが10.1%ありますが、2/28時点では5%程度まで落ち込んでいるようです。


私自身はGVALではなく、個別に低CAPE国のカントリーETFを保有しており、現在のロシアのウェイトは株式ポートフォリオの3.5%程度でGVALよりは若干マシかもしれませんが割とダメージを受けています。


低CAPE国と高CAPE国の乖離がかつてないほどに広がってきているので流石にそろそろ低CAPEのターンがくるのではと思っていましたが、差が縮まる日は当分来ることはなさそうです。


低CAPE投資といっても個別にカントリーETFを保有するのは改めてリスキーに思えてきたので、新規投資は相対的に低CAPEな新興国株ETF(DGS等)くらいにとどめておこうかなと思っています。


そして新興国株ETFも中国+台湾がVWOで約54%、DGSで約39%なので例えば台湾有事になったらダメージが大きいですし、なんだかんだで米国株は安心安全で強いなと思います。




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コメント

  1. >これまでCAPEレシオが低い国への投資は非常に良いパフォーマンスを残してきました。
    疑問ですね
    統計上の罠があると思います
    過去記事を読むと44国の株式を検証したところ低capeが有利と書いてありますが、そもそもこの44国は何を基準に選ばれたのでしょう
    サバイバーバイアスの香りがプンプンします

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    1. 世界には200近くの国が存在しますが、VTに含まれているのは40強の国だけです。
      多くの国にはまともに投資できないので、ふつうは世界各国の株式に投資するといった場合は40程度の国を指していて、これらは恣意的に選ばれた訳ではないですね。

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    2. サバイバーバイアス
      VTを例にするならVTの現在構成国のみでCAPEを比較しても意味無いですよね
      VTから期間中に脱落した国々をも見て比較しないと

      例えばMSCI Emergingだと過去にヴェネズエラ・パキスタン・アルゼンチン等が除外されました
      現在のMSCI Emerging構成国のみでCAPEを比較すると低CAPEで本当に成績の悪かったカントリーリスクの高かった国々を除外してしまうことになります
      引用されてた低CAPE有利を主張されていた方はそうした事をも念頭に置いて比較対象を選んだのでしょうか

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  2. 引用したデータに多少のサバイバーシップバイアスがあることには同意しますが、オルカンとの差がすべてそれで説明できるとは思わないですね。
    無料で入手できる各国のCAPEデータには限りがあり同じものを自分で検証することはできませんが。

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