従来は廃棄物だった使用済み家電には様々な金属資源が含まれており都市鉱山と呼ばれています。
金の場合、日本には世界の埋蔵量の約16%に相当する分が埋蔵されているそうです。
(廃棄物として埋められてしまっているものは再利用できないので、実際に回収できる量はもっと少ないそうですが。)
都市鉱山ですら効率よく回収することはなかなか難しいみたいですが、もっと偏在していて回収することが難しいけれど大量に存在しているのが海で、地球の海水に溶けている金は50億トンと言われています。
1872年にイギリスの化学者Edward Sonstadtが海水中に微量の金が存在していることを発見して以来、海水から金を抽出しようと試みた(あるいはそういう名目でお金を騙し取ろうとした)人はたくさんいるようですが、濃度があまりにも薄すぎるので採算が全くとれず全てが失敗に終わっています。
金の超長期のインフレ調整後リターンはほぼ0%だったので、今後もインフレ並みの上昇率にとどまるとしたらずっと回収できないままなのではと思っていたのですが、米ドルから金準備へのシフトが進むとしたら今よりももっと金の実質価格が高くなる可能性もありそうです。
金価格が上昇し続け、今後技術革新が進んでいったら、将来どこかの時点で海水から金を抽出しても採算が合う日が来るのだろうかと疑問に思っています。
今のところは抽出コストが高すぎて金価格がちょっとくらい暴騰したとしても全く話にならないレベルだと思いますが、核融合で金を生成するよりは低コストでしょうし…
そこまでいくと金の希少性は失われてしまうことになりますが、採算が合うところまでいったら金価格も相当高くなっているでしょうし、そもそもそれだけの技術レベルに到達した頃には金に投資するみたいな概念はなくなっているかもしれませんね。
よろしければ応援クリックお願いします
コメント