コモディティ→株式→債券のサイクル


コメント欄で、10年ごとにコモディティ→株式→債券という順番で上昇するものが入れ替わっているという話を教えていただきました。


100年以上にわたってそういうサイクルが続いているらしいのですが、とりあえずPortfolio Visualizerで遡れる1970年代からみてみました。

※コモディティはとれる期間が短いので代わりにゴールドを使っています。

1970年代(1972年1月〜1979年12月)

1970年代は2年足りないですが、ゴールド(年率36.08%)>株式(5.86%)>債券(3.92%)で、これは完全にゴールドの時代です。


出典:Portfolio Visualizer


1980年代(1980年1月〜1989年12月)

1980年代は株式(年率16.16%)>債券(12.66%)>ゴールド(-2.47%)です。これもサイクル通り株式の時代ですね。債券も強いですが。


出典:Portfolio Visualizer

1990年代(1990年1月〜1999年12月)

1990年代は株式(年率17.27%)>債券(7.90%)>ゴールド(-3.12%)です。サイクル的には債券の時代となるはずですが、2連続で株式の時代になっています。


出典:Portfolio Visualizer

2000年代(2000年1月〜2009年12月)

2000年代はゴールド(年率13.91%)>債券(6.52%)>株式(-0.27%)です。債券の時代をスキップしてゴールドの時代に。まあ単純にリターンだけを比べると10年単位で債券が首位になるのは割と厳しそうですが、シャープレシオでみてもゴールドのほうが高いです。


出典:Portfolio Visualizer

2010年代(2010年1月〜2019年12月)

2010年代は株式(年率12.88%)>債券(3.63%)>ゴールド(0.33%)です。株式の時代。


出典:Portfolio Visualizer

2020年代(2020年1月〜2022年10月)

2020年代はまだ序盤ですが、今のところは株式(年率7.65%)>ゴールド(2.18%)>債券(-4.27%)です。ここからあと約7年で債券が一番になるまでは厳しそうです。


出典:Portfolio Visualizer

1970年代〜2010年代

1970年代は不完全ですが、グラフにするとこんな感じになります。1990年代が債券の時代になってたら完璧でしたが、割とサイクル通りです。


そして前も書きましたが、こういう感じで並べてみると株式とゴールド相性良く見えます。


40年続いた債券の強気相場が終わるみたいなのを目にする機会が増えましたが、ここから2020年代に一番パフォーマンスが良かったのが債券ということになったら面白いですね。


まあ10年単位で投資する場合はこういったサイクルを意識するよりは脳死で株式に突っ込んでおいたほうがパフォーマンスは良くなりがちな気はしますが…




よろしければ応援クリックお願いします
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ

コメント

  1. 私の話を分析いただき、ありがとうございました。
    米国では債券が選好されない理由があったのかもしれません(もしかしたら、米国人はギャンブラー気質で、債券みたいにちまちま稼ぐものは嫌いなのかもしれません)。
    米国では1980年代から短期では多少の上下はあるにせよ超長期でみると株価は下落していないのでむしろ株式の方が好きなのかもしれません。
    1980年頃から株価が上昇トレンドである要因として1981年からスタートし、爆発的に普及した401Kプランによる確定拠出年金制度の普及があると思われます。これにより、継続的に株式市場に資金が流入し、株価を維持上昇させていく力になったものと考えます。

    返信削除
    返信
    1. 日本は債券の長期リターンのデータが無料で入手できないので見たことがなかったですが、日本とか他の国ではうまく当てはまっているのかもしれないですね。

      1980年代に株式が強かったのはそれまで上昇し続けていた長期金利によってバリュエーションが低く抑えられていたところが低下トレンドに転換したことが大きいのかなと考えていましたが、401kが始まったのは1981年だったんですね。
      スタート時点の株式バリュエーションが低く、金利低下トレンドが始まったばかりということで資産形成を始めるのにこれ以上ない素晴らしいタイミングだったのは今からみると羨ましい限りです。

      削除

コメントを投稿