景気循環調整後PERといいつつもほとんど景気後退期を含んでいない最近のCAPEレシオ


CAPEレシオ(Cyclically Adjusted Price Earnings Ratio:景気循環調整後PER)は現在株価を実質EPSの10年平均で割って計算したPERで、その名の通り景気循環の影響を調整するために作られた指標です。


だいたい10年あればその間に一回くらいは景気後退期が含まれていましたが、最近は景気循環調整後PERといいつつもコロナショックの一瞬だけでほとんど景気後退期を含まない数値となっています。



S&P500の実質EPSと10年平均をグラフ化すると以下のようになります。

データ:multpl.com

1950年以降にするとこんな感じです。10年平均実質EPSはリーマンショック時の急激な落ち込みの影響を乗り越えた2019年あたりから上昇角度が急になっています。

データ:multpl.com

分母の実質EPSの10年平均が景気後退をほとんど含まないせいで高めに出ていることを考えると、米国(以外も)のCAPEレシオは過去と比べると低めになっていると思っておいたほうがいいのかなと思っています。




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