VOC(オランダ東インド会社)の配当利回り



いま読んでいる『東インド会社とアジアの海』という本によると、VOC(オランダ東インド会社)に出資している株主は10〜20%の配当金を受け取っていたそうですが、高い配当が得られるために人気が高く400%以上の額で取引されていたらしいです。

会社の事業に出資する一般の株主は、最低でも一〇パーセント、平均して二〇パーセント程度の配当金を受け取ったが、会社の経営方針に対してはほとんど何の影響力も持たなかった。この点は、次に述べるイギリス東インド会社の場合と大きく異なっている。また、株券は発行されず、出資者とその額は会社の帳簿に記入されるだけだった。しかし、安定した高い配当金が期待できる東インド会社の株は人気が高く、四〇〇パーセント以上の額で取り引きされたという。

引用:羽田正著『東インド会社とアジアの海』

つまり配当利回りはだいたい5%前後でということで今の高配当株と似た感じがしますね。


調べてみるとVOCの株価と配当利回りの推移は以下のようになっているみたいです。


出典:Global Financial Data

株価は1720年頃のピークには11倍超まで上昇したあと下落しており、配当利回りは2%〜16%、平均値はやはり5%程度のように見えます。


オランダ国債利回りは覇権をとってからは低下傾向だったみたいですが、これをみる限りではVOCの配当利回りのほうが低かった時期もありそうで、なんとなく大航海時代でリスクが高そうなイメージとは裏腹にそれほど高いリスクプレミアムが要求されていた訳ではなかったようです。


出典:Global Financial Data



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