上場株式の時価総額は簡単に計算できますが、ゴールドの時価総額は正確な計算が難しいです。
一般的にはゴールドの時価総額は地上在庫(これまで人類が採掘してきた総量)の推計値にゴールド価格をかけて計算されます。
World Gold Councilの推定値ではゴールドの地上在庫は2022年末で208,874トンだったそうなので、これを書いている時点のゴールド価格(1,985ドル/オンス)をかけると時価総額は以下のように計算できます。
- 1,980×208,874×32,150≒13.3兆ドル
とはいえ地上在庫は推定値なのでどの程度正確なのかはわかりませんし、もしかしたら徳川埋蔵金みたいにどこかまだ知られていないところに大量の金塊が埋められているのが発見されるみたいなロマンある事件が起きて一気に在庫が増える可能性がないともいえないんじゃないでしょうか。
また、この地上在庫は年率1%台後半のペースで新たに採掘されて増えているので将来のゴールドの時価総額を考える際には新規採掘分を加味する必要があります。
一方、ビットコインは採掘済みのBTCが正確にわかるので株式のように簡単に時価総額を計算することができそうですが、300〜400万BTCが永久に失われたと推計されています。
ゴールドの時価総額を考える際には地中埋蔵量約5万トン(技術革新によって変動)や海水中に微量溶けている約50億トン(抽出には莫大な費用がかかるので経済的には利用不可能)は無視して地上在庫のみを対象にします。
同じ考え方をすると、ビットコインの時価総額を考える際には利用可能なBTCに限定する必要があるはずで、300〜400万BTCを除外すると現在利用可能なのは1550〜1650万BTCくらいになると思います。
そうなるとビットコインの現在の時価総額は5,400〜5,800億ドルくらいということになります。
(失われたBTCを含めるとビットコインの時価総額はゴールドの5%程度ですが、除外するとまだ4%程度です。)
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