【S&P500】実質EPS成長率+平均配当利回り+バリュエーション変化の推移


前回の記事ではS&P500の10年毎の実質トータルリターン=実質EPS成長率+平均配当利回り+バリュエーション変化に分解したものをみました。

 過去記事:【S&P500】10年毎の実質トータルリターンを分解してみる


今回はその続きで10年毎ではなく、10年ローリングではどうなっているかをグラフにしてみました。


まずは実質トータルリターン。

実質EPS成長率。

リーマンショックで大幅増&大幅減になっていて見にくいので±15%にしました。10年ローリングでも結構深めにマイナスになっているときもあります。

平均配当利回りは低下傾向で、以前は6%程度もあったのが今ではなかなか信じられませんね。まあ昔は自社株買いが今みたいに盛んではなかったので今も自社株買いを全額配当に回したら4%くらいにはなりますが…

バリュエーション変化。

これも±15%にしました。
前回の記事では、1880〜2019年の実質トータルリターン6,7%の内訳は実質EPS成長率が1.9%、平均配当利回り4.2%、バリュエーション変化が0.6%だったと書きました。

現在のS&P500の配当利回りは1.5%程度とかなり低めですが、自社株買いがあまり行われていなかった時期と比べると、2000年以降の実質EPS成長は高めになっています。なんとなく1990年代までを年率1.5%、2000年代以降は年率4.5%でトレンドラインを引っ張ってみるとこんな感じになります。


実際にS&P500の自社株買い利回りをみてみるとかなり変動はありますが、最近はだいたい3%前後で推移しています。

出典:Yardeni Research


昔に比べるとセクター構成が低配当高成長のテック寄りになったことで長期的な実質EPS成長率が3%程度上がっていて年率4.5%くらいは持続的に伸びるのだとすると、配当利回りが1.5%しかなくても実質ファンダメンタルリターン6%くらいは出せるのかもしれません。


ここ最近の高インフレ&高金利が一時的なもので再び低インフレ&低金利に戻るのならバリュエーションはこのまま高止まりかやや縮小程度で、この水準からでもS&P500の期待実質リターンは5〜6%くらいと楽観的に考えることもできるのかなと思いました。




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