技術革新は株式リターンに繋がらない説


フィナンシャルポインターにアスワス・ダモダラン教授の面白い話が載っていました。

 参考:AIで株価はどれだけ上がる?:アスワス・ダモダラン


過去40年間はPC(1980年代)、インターネット(1990年代)、スマートフォン(2000年代)、SNS普及と大手テックブーム(2010年代)と急激な変化が起きたのにも関わらず、株式リターンは50年前よりもわずかに高かっただけで、技術革新はコストを削減して価格を引き下げる効果はあっても株式リターンが高くなる訳ではないのでは?とのこと。


たしかにS&P500の実質トータルリターン指数の長期推移をみてみると1980年を起点に上昇ペースが特に上がったという訳でもないですし、GDP成長率も加速したという感じもないです。


第二次産業革命(Wikipediaによると1860年代後半ないし1970年代初頭~1914年)と1980年~現在のS&P500の実質トータルリターンを並べてみると、いずれもやや年率7%成長ラインよりも高めで推移しているとはいえ、開始時点の株価水準が低かっただけで誤差範囲にも思えます。

1871年~現在を4等分(460ヶ月毎)で区切るとこうなります。

大恐慌を含む期間は低迷していますが、これ以外は単純に長期的なトレンドラインに沿って上昇し続けているのでこのトレンドラインよりも上振れているときはその後低リターンに、下振れているときは高リターンになりがちというくらいで、技術革新によって長期的なリターンに影響があるという風には見えないと思います。
今後AIによって過去40年とは比べものにならない変化が起こったとしても、今までと同じ長期トレンドラインに沿っていくと考えたほうが自然なのかもしれません。

そのままコスト削減が凄まじい勢いで進んでいって労働者を置換し続けていくと最終的には限界費用はゼロになり、貨幣は不要になって資本主義は終焉を迎える…ということになるんじゃないかなと勝手に期待しているので、そこに向かう過程では投資家は今まで通り(株式リターン不変)、労働者は置換技術で失業、消費者は物価下落で幸せになっていくのかなと思っています。


投資家が儲かるシナリオでは物価は変わらず高水準の利益が保たれるということになりますが、歴史を振り返ると物価下落の可能性のほうが高そうですし、そうなるといま主流?の考えとは異なり今後数十年間も金利低下が続くのかもしれませんね。


労働者は長期的にはどこかの時点でどのみち失業していく流れになると思いますが、消費者有利シナリオでも投資家有利シナリオでもFIREした人にとっては好都合で、Lean FIREでも勝手にFat FIRE化していく可能性もありそうです。


個人的には投資家有利シナリオは私費で治安維持できる超富裕層以外には良くなさそうなので消費者有利シナリオのほうが嬉しいです。




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