出典:Investing.com |
逆イールドは景気後退の前兆だと考えられており、実際に10年債利回り-3ヶ月物利回りの推移を見てみると、過去3回の景気後退(グレーの部分)の前に逆イールド(マイナス)になっていることが分かります。
出典:FRED |
米国株の弱気相場入りは景気後退に先行すると言われていますが、過去のイールドカーブ逆転から景気後退までのS&P500騰落率は過去5回ですべてプラス(平均値12.7%、中央値9.9%)でした。
いわゆる「最後のひと上げ」が残っている可能性を考えると逆イールドになったからといってすぐに売ればいいということでもなさそうです。
(過去記事:イールドカーブ逆転から景気後退までのS&P500騰落率)
また、「景気にとって重要なのは投資収益率(名目潜在成長率)と資金調達コスト(長期金利)の差=投資利鞘で、この利鞘が十分あれば逆イールドになっても資金需要は途切れず、貸し倒れリスクも高まらないので、景気が腰折れすることもない」という考え方もあります。
この考え方をすると、現在は名目潜在成長率が約4%に対して長期金利は2.437%なので十分な投資利鞘があり、景気後退まではまだまだ遠いという風に考えることもできます。
(過去記事:イールドカーブよりも投資利鞘(名目潜在成長率-長期金利))
そもそも量的緩和導入以降は短期金利だけでなく長期金利にも影響を与えていることを考えると、短期金利を操作するだけだった過去と同じようにイールドカーブを扱うのは正しくないような気もするのですが、金利は難しいのでよく分かりません。
結局のところ私にはマーケットタイミングを読むことはできないので、市場にとどまりつづけて来たるべき暴落を甘んじて受け入れるつもりです。
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