2019年3月末時点の世界各国のCAPEレシオと中央値からの乖離率を見ていきます。
前回は2018年12月末で、だいたい四半期ごとにチェックしていこうと思っています。
(過去記事:
世界各国のCAPEレシオと中央値からの乖離率(2018年12月末))
※今回使ったデータはすべてResearch Affiliatesのものです。Research Affiliatesのサイトには世界各国の時系列レシオCAPEレシオ等いろいろな役立つ情報が載っているので重宝しています。
(過去記事:
世界各国の時系列CAPEレシオが見られるサイト)
CAPEレシオ中央値からの乖離率(2019年3月末)
「CAPEレシオの現在値÷CAPEレシオの中央値-1」で乖離率を計算すると、以下のようになります。
| CAPEレシオ
(現在値) | CAPEレシオ
(中央値) | 乖離率 |
日本 | 23.1 | 36.5 | -36.7% |
EAFE
(欧州、豪州、極東) | 16.7 | 24.9 | -32.9% |
トルコ | 8.0 | 11.7 | -32.1% |
マレーシア | 15.5 | 20.8 | -25.5% |
メキシコ | 18.3 | 22.6 | -18.9% |
韓国 | 12.1 | 14.7 | -17.8% |
新興国 | 13.4 | 15.7 | -15.0% |
中国 | 14.2 | 16.5 | -13.9% |
インドネシア | 18.7 | 21.5 | -13.4% |
イタリア | 16.1 | 18.5 | -12.9% |
アジア(除く日本) | 15.6 | 17.5 | -11.3% |
スペイン | 12.9 | 14.3 | -9.5% |
ヨーロッパ | 15.8 | 17.1 | -7.8% |
ドイツ | 16.6 | 17.8 | -6.6% |
南アフリカ | 17.8 | 18.9 | -5.9% |
香港 | 17.7 | 18.4 | -3.5% |
スウェーデン | 19.6 | 20.2 | -3.0% |
タイ | 17.9 | 18.2 | -1.7% |
ポーランド | 11.6 | 11.8 | -1.1% |
台湾 | 19.2 | 19.2 | 0.0% |
英国 | 14.4 | 14.3 | 0.4% |
カナダ | 20.3 | 19.3 | 5.2% |
先進国 | 22.5 | 21.4 | 5.4% |
フランス | 20.4 | 19.2 | 6.0% |
ロシア | 6.7 | 6.3 | 6.8% |
オーストラリア | 17.8 | 16.5 | 7.6% |
インド | 22.8 | 21.1 | 8.2% |
ブラジル | 15.4 | 13.6 | 13.2% |
全世界 | 21.2 | 18.5 | 14.7% |
スイス | 25.0 | 20.5 | 21.9% |
米国小型株 | 56.6 | 41.4 | 36.8% |
米国大型株 | 29.7 | 16.2 | 83.6% |
中央値よりも10%以上割安になっているのは日本、EAFE(欧州、豪州、極東)、トルコ、マレーシア、メキシコ、韓国、新興国、中国、インドネシア、イタリア、アジア(除く日本)です。
10%以上割高になっているのは米国大型株、米国小型株、スイス、全世界、ブラジルです。
なお、ブラジルは中央値からの乖離率でみるとやや割高にみえますが、CAPEレシオの絶対値は低めです。私が好きなETFで割安国に投資できる
GVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)にも組み入れられています。
反対に日本はCAPEレシオの絶対値をみると割安感がありませんが、中央値が高いので乖離率では最も割安になっています。
CAPEレシオのフェアバリューからの乖離率(2019年3月末)
Research AffiliatesにはCAPEレシオのフェアバリュー(RA Fair Value)も載っています。先ほどと同様にフェアバリューからの乖離率を計算すると以下のようになります。
※私はこのフェアバリューをどうやって算出しているのか理解していませんが、中央値だけだと判断しにくい国があるので併せてチェックしています。
| CAPEレシオ
(現在値) | CAPEレシオ
(Fair Value) | 乖離率 |
トルコ | 8.0 | 11.2 | -29.2% |
ロシア | 6.7 | 9.1 | -26.0% |
韓国 | 12.1 | 14.0 | -13.6% |
ポーランド | 11.6 | 13.3 | -12.8% |
スペイン | 12.9 | 14.3 | -9.5% |
中国 | 14.2 | 15.4 | -7.5% |
マレーシア | 15.5 | 16.4 | -5.6% |
新興国 | 13.4 | 14.1 | -5.0% |
アジア(除く日本) | 15.6 | 16.0 | -2.6% |
英国 | 14.4 | 14.7 | -1.9% |
タイ | 17.9 | 18.1 | -1.0% |
イタリア | 16.1 | 16.1 | 0.2% |
ブラジル | 15.4 | 15.3 | 0.6% |
ドイツ | 16.6 | 16.5 | 0.8% |
メキシコ | 18.3 | 18.0 | 1.8% |
南アフリカ | 17.8 | 17.3 | 2.4% |
インドネシア | 18.7 | 18.2 | 2.4% |
ヨーロッパ | 15.8 | 15.2 | 3.8% |
香港 | 17.7 | 16.9 | 4.8% |
EAFE
(欧州、豪州、極東) | 16.7 | 15.8 | 5.6% |
オーストラリア | 17.8 | 16.8 | 5.9% |
台湾 | 19.2 | 18.1 | 6.2% |
スウェーデン | 19.6 | 18.2 | 7.7% |
日本 | 23.1 | 21.1 | 9.3% |
フランス | 20.4 | 18.5 | 10.2% |
カナダ | 20.3 | 18.5 | 10.2% |
インド | 22.8 | 20.3 | 12.5% |
全世界 | 21.2 | 18.1 | 17.0% |
先進国 | 22.5 | 18.9 | 19.0% |
スイス | 25.0 | 20.8 | 19.9% |
米国大型株 | 29.7 | 22.6 | 31.4% |
米国小型株 | 56.6 | 38.0 | 49.0% |
CAPEレシオのフェアバリューよりも10%以上割安になっているのはトルコ、ロシア、韓国、ポーランドです。
10%以上割高になっているのは米国小型株、米国大型株、スイス、先進国、全世界、インド、カナダ、フランスです。
前回の2018年12月に比べると全体的に割高感が出てきていますが、トルコとロシアは相変わらず割安ですね。
ロシア株はERUS(iシェアーズ MSCI ロシアETF)や携帯電話MBT(モバイル・テレシステムズ)を保有しており、ポートフォリオ全体の約12%を占めています。
トルコに関しては現在はGVAL(カンブリア・グローバル・バリューETF)やVWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF)を通じて僅かに保有しているのみなので、もう少し下がればTUR(iシェアーズ MSCI トルコ ETF)を買ってみようかなと思っています。
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