米国株式とその他各国株式の相関係数


今回は米国株式とその他各国株式との相関係数を調べてみました。

使用したのはPortfolio VisualizerのAsset Correlationsで、月次リターンを使っています。

米国株式とその他各国株式の相関係数

下表は米国(IVV)とその他各国の相関係数を昇順に並べたものです。
(一番新しいPAK(グローバルX MSCIパキスタンETF)の設定日が2015/4/22なので、期間は2015/5/1~2019/10/31と短めです。)

Ticker相関係数
NGEナイジェリア0.05
TURトルコ0.25
EWZブラジル0.25
QATカタール0.28
INDAインド0.37
ECHチリ0.38
EWMマレーシア0.39
EWWメキシコ0.40
EPHEフィリピン0.41
EIDOインドネシア0.44
ERUSロシア0.44
UAEアラブ首長国連邦0.44
EPOLポーランド0.46
GREKギリシャ0.46
PAKパキスタン0.46
EZA南アフリカ0.50
EDENデンマーク0.53
ICOLコロンビア0.53
THDタイ0.54
EWPスペイン0.57
EWIイタリア0.58
PGALポルトガル0.59
EWY韓国0.62
ENZLニュージーランド0.63
EIRLアイルランド0.63
ENORノルウェー0.63
EWT台湾0.64
EFNLフィンランド0.67
EWSシンガポール0.70
EWOオーストリア0.71
EWH香港0.72
EWAオーストラリア0.73
EWCカナダ0.73
EWDスウェーデン0.74
MCHI中国0.75
EWLスイス0.75
EWQフランス0.76
EWGドイツ0.77
EWKベルギー0.77
EWU英国0.79
EWNオランダ0.80
EWJ日本0.83
EISイスラエル0.84

特に相関係数が低いのはナイジェリア(0.05)、トルコ(0.25)、ブラジル(0.25)、カタール(0.28)、インド(0.37)、高いのはイスラエル(0.84)、日本(0.83)、オランダ(0.80)、英国(0.79)、ベルギー(0.77)です。

新興国・フロンティア国は低く、先進国は高い傾向にありますが、新興国株では中国や台湾は相対的に高めですし、先進国ではデンマークやスペインは低めです。

ちなみにナイジェリアとパキスタンについては以前、当ブログでもっと長期のデータをもとに相関係数を調べてみたことがあり、2002年7月~2019年8月ではナイジェリアが0.208、パキスタンが0.223でした。
 過去記事:ナイジェリアとパキスタンは低PERかつ低相関

全世界株式とその他各国株式の相関係数

せっかくなので全世界(VT)とその他各国の相関係数も調べてみました。下表は相関係数の昇順で、期間は先ほどと同じく2015/5/1~2019/10/31です。

Ticker相関係数
NGEナイジェリア0.14
QATカタール0.33
TURトルコ0.36
EWZブラジル0.37
INDAインド0.48
UAEアラブ首長国連邦0.48
EIDOインドネシア0.50
EWMマレーシア0.50
EPHEフィリピン0.50
ECHチリ0.50
PAKパキスタン0.50
ERUSロシア0.51
EWWメキシコ0.52
GREKギリシャ0.52
EPOLポーランド0.58
THDタイ0.61
EZA南アフリカ0.62
EDENデンマーク0.64
ICOLコロンビア0.64
ENZLニュージーランド0.68
EWIイタリア0.69
EIRLアイルランド0.69
PGALポルトガル0.71
EWPスペイン0.71
EWT台湾0.72
ENORノルウェー0.72
EFNLフィンランド0.75
EWY韓国0.75
EWSシンガポール0.78
EWCカナダ0.79
EWAオーストラリア0.80
EWLスイス0.81
EWH香港0.81
EISイスラエル0.81
EWOオーストリア0.82
EWDスウェーデン0.83
MCHI中国0.84
EWKベルギー0.84
EWQフランス0.85
EWU英国0.87
EWGドイツ0.87
EWNオランダ0.88
EWJ日本0.89
IVV米国0.97

特に相関係数が低いのはナイジェリア(0.14)、カタール(0.33)、トルコ(0.36)、ブラジル(0.37)、インド(0.48)、高いのは米国(0.97)、日本(0.89)、オランダ(0.88)、ドイツ(0.87)、英国(0.87)、フランス(0.85)です。

米国株100%よりも米国株90%/ナイジェリア株10%のほうが低ボラティリティ

米国株との相関係数が最も低いナイジェリアは非常に高ボラティリティです。

NGE設定来の2013年5月~2019年10月のボラティリティは25.20%となっており、米国(IVV)11.32%の倍以上です。

NGEは単独では高ボラティリティですが、IVVとの相関係数が低いため、IVVに混ぜるとIVV単独よりもボラティリティが低くなったりします。

たとえば2013年5月~2019年10月ではIVV100%がボラティリティ11.32%に対して、IVV90%/NGE10%では10.92%でした。

出典:Portfolio Visualizer


Portfolio Optimizationで同期間の最小分散ポートフォリオを調べてみると、IVV86.77%、NGE13.23%になるようです。
(たとえば同じく高ボラティリティのロシアの場合、同期間の最小分散ポートフォリオはIVV96.70%/ERUS3.30%になります。)

出典:Portfolio Visualizer

ナイジェリアは低バリュエーションというだけではなく、ポートフォリオに組み入れると高い分散効果が期待できそうという点でも気に入っています。今後はどうなるか分かりませんが。


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