使用したのはPortfolio VisualizerのAsset Correlationsで、月次リターンを使っています。
米国株式とその他各国株式の相関係数
下表は米国(IVV)とその他各国の相関係数を昇順に並べたものです。(一番新しいPAK(グローバルX MSCIパキスタンETF)の設定日が2015/4/22なので、期間は2015/5/1~2019/10/31と短めです。)
特に相関係数が低いのはナイジェリア(0.05)、トルコ(0.25)、ブラジル(0.25)、カタール(0.28)、インド(0.37)、高いのはイスラエル(0.84)、日本(0.83)、オランダ(0.80)、英国(0.79)、ベルギー(0.77)です。
新興国・フロンティア国は低く、先進国は高い傾向にありますが、新興国株では中国や台湾は相対的に高めですし、先進国ではデンマークやスペインは低めです。
ちなみにナイジェリアとパキスタンについては以前、当ブログでもっと長期のデータをもとに相関係数を調べてみたことがあり、2002年7月~2019年8月ではナイジェリアが0.208、パキスタンが0.223でした。
過去記事:ナイジェリアとパキスタンは低PERかつ低相関
全世界株式とその他各国株式の相関係数
せっかくなので全世界(VT)とその他各国の相関係数も調べてみました。下表は相関係数の昇順で、期間は先ほどと同じく2015/5/1~2019/10/31です。特に相関係数が低いのはナイジェリア(0.14)、カタール(0.33)、トルコ(0.36)、ブラジル(0.37)、インド(0.48)、高いのは米国(0.97)、日本(0.89)、オランダ(0.88)、ドイツ(0.87)、英国(0.87)、フランス(0.85)です。
米国株100%よりも米国株90%/ナイジェリア株10%のほうが低ボラティリティ
米国株との相関係数が最も低いナイジェリアは非常に高ボラティリティです。NGE設定来の2013年5月~2019年10月のボラティリティは25.20%となっており、米国(IVV)11.32%の倍以上です。
NGEは単独では高ボラティリティですが、IVVとの相関係数が低いため、IVVに混ぜるとIVV単独よりもボラティリティが低くなったりします。
たとえば2013年5月~2019年10月ではIVV100%がボラティリティ11.32%に対して、IVV90%/NGE10%では10.92%でした。
出典:Portfolio Visualizer |
Portfolio Optimizationで同期間の最小分散ポートフォリオを調べてみると、IVV86.77%、NGE13.23%になるようです。
(たとえば同じく高ボラティリティのロシアの場合、同期間の最小分散ポートフォリオはIVV96.70%/ERUS3.30%になります。)
出典:Portfolio Visualizer |
ナイジェリアは低バリュエーションというだけではなく、ポートフォリオに組み入れると高い分散効果が期待できそうという点でも気に入っています。今後はどうなるか分かりませんが。
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